流れる汗も綺麗なアクア ページ13
バレたなと直感した。
しかしアクアが恐れていたことは起こらず、Aはそのままふっと前を向いてアイとカメラマンの方へ行った。
「Aさん、今日はよろしくお願いします!」
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします。遅れてすみません」
「いいえ、時間ぴったりですよ。さすがです」
「でしたらお礼はスタイリストとメイクさんに」
Aのスケジュールがギチギチなのは誰でもわかることだ。
事前に来るのが遅れるのを予想していたAは仕上げるのが早い人を指名していたのだろう。
「今回の撮影は2月号の写真です。バレンタイン特集となるのでチョコレートを持ったり食べたりする場面が多くなります。一応糖質には気をつけたものを出しますが、何か心配はありますか?」
「大丈夫です」
「昨日身内に連れ回されて居酒屋ハシゴしたけど大丈夫です」
「Aさんは極力チョコ食べないでくださいね」
「えっ」
当たり前だバカ、とカメラマンとアクアの心の声が一致した。
Aにはマネージャーがいない。つまり細かく体調管理をする人間がいない。
それでもなんとかなってしまうのは、摂取した糖質やら何やらを上回る仕事量があるからだ。
わかってはいても居酒屋ハシゴ翌日のチョコレート大量摂取はおすすめできないのだ。
撮影は滞りなく終わった。
まだ経験が少ないアイ相手でも、Aの経験値はアイをフォローしてお釣りが出るほどだった。
どちらかと言うとアクアとルビーが気になったのは、Aとアイの物理的距離が近い写真が多かったことだろうか。
「なぁカメラマンさん。去年の男優と一緒だった時より相手との距離が近かったんだが」
「リクエスト多かったんで」
「ちょいちょい窓際の花瓶に百合挿さってたのアンタの指示か」
「Aさんはアイくん好きかなって」
「子供は趣味じゃないって何回言えばわかんだバカ」
ーーーーー
依頼主に「推しの子面白いね。どこ好き?」って訊いたら「YOAS○BI」って回答が来た。小説じゃなくて漫画本編の方を訊いたんだよバカタレ。きみの
あと「結局この魔女ちゃん誰とくっつくの?」の質問には「実はまだ決まってなくて諸伏警部か山鳥毛か宗谷名人かナナミンかパパ黒か…」だった。まさかのクロスオーバーかと思いきや単に魔女ちゃんが推しの子の誰かと結婚する未来が見えなかったとのこと。バカタレ(2回目)。
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HANON(プロフ) - ふぉん鴉さん» ありがとうございます!魔女ちゃんのお相手は誰になるんでしょう… (10月21日 22時) (レス) @page15 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 更新ありがとうございます!!作者さんの立ち位置が自分と似過ぎていて滅茶苦茶分かる!と思いました、丸。 (10月16日 22時) (レス) @page13 id: e0721d2717 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ふぉん鴉さん» 神作なんて光栄です!頑張ります。ふぉん鴉さんコメントありがとうございました。 (7月23日 12時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 自分の中での神作有難うございます。゚( ゚இωஇ゚)゚。これからも頑張ってください!応援してます(oˆ罒ˆo) (7月23日 6時) (レス) id: ecacc3dc55 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - らーさん» 頑張ります。らーさんコメントありがとうございました。 (7月22日 16時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HANON | 作成日時:2023年7月16日 1時