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空を仰ぎながら露天風呂を堪能してれば、隣の男湯のドアが開いた音がした。









亜嵐「やべー！何これ！！」


龍友「うわっ、見て！すぐそこ海やん！」


裕太「ほんまや！」


隼「保養所ってみんなこんなエグいの？(笑)」


龍友「なっ！(笑)」









マジですか。まさかの貴方達ですか。

開放されてる分、声は響かないけどそれでもみんなの大きい声は十分聞こえる。









亜嵐「めっちゃいいとこだね〜、ここ」


裕太「最高のリフレッシュ！！」









うん、本当そうだね。
かなりリフレッシュになってるよね。









龍友「話題ガラッと変えていい？」


亜嵐「どーぞ？」


龍友「臣さんの事やねんけど…」









臣さん？

その名前に聞き耳を立ててしまっている私。









龍友「あの人、多分彼女と別れとる」


亜嵐「えっ？！」
隼「えぇーーーー！！！」


裕太「何でそう思ったん？」


龍友「Aに対する態度が今までとちゃう」









臣さんが、別れた？
私が思っていた今日の臣さんへの違和感もそれなら多少納得出来る……

手を繋いできたり、やけに目が合ったり。。

いやでも、私なんかが臣さんの心に居るはずがない。









隼「確かにやたらAの近くに居るなとは思ってた」


亜嵐「えっ、俺全然分かんなかった」


裕太「実はさ……」


龍友「何？」


裕太「さっきエレベーターの中で2人が手繋いでんの見てん…」


「「「はぁーーー？！？！」」」









え、嘘…
見られてた？









隼「手繋いでるって…繋ぎ合ってるって事？Aもその気だったって事？」


裕太「いや、そこまでは分からんけど」









違うよ、急に繋がれただけ。
私の中に臣さんはもう居ない。

………でも、だったら何であの時振り解かなかった？私。









亜嵐「…臣さんから無理矢理繋がれただけだろ」


隼「何で言い切れんすか！」


亜嵐「Aの中に臣さんは居ない。絶対に」









亜嵐…









龍友「俺もそう思うな。にしてもあの人やっぱAに手出してたか…」


裕太「そーなるな」


龍友「これ以上、なんかしたら許さへん」


隼「うん！うん！」









余計な事ばっかり聞こえてきそうだから、もう上がろ…


4人に気付かれないように、そーっとドアを開けて大浴場を出た。







・






・








………まさかこの時、彼だけは私の存在に気付いていたなんて、全く知らずに。。

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