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『…あの、…ぇと…』




さっきと違うのは、正面にぼんちゃんだけじゃなくてネグローニも座っていて、

隣にはスコッチさんが座っていること。




とりあえず、謝罪して…それから…






「…ゆっくりで大丈夫だよ」



『…っ、…』


「深呼吸」






スコッチさんの言う通り、一度深呼吸をする。





『…あたしが悪いのに、…当たって、…

家族ごっこなんて言って…ごめんなさい。』






声が震える。


顔を上げるのが怖い。





やっと言葉にできた喜びは、


すぐさま不安に呑み込まれる。






「…“家族ごっこ”…なんて、


正直驚いたし悲しかった。


違うよって、はっきり言いたかった。


言ってあげたかった。



…でも、Aにそう思わせちゃったぼくらにも責任があるんだよね、




ごめんね、A」






「僕も突き放す様な言い方をするべきでは無かったんです。



…折れずに貴方に向き合うべきでした。



すみませんでした」





『…や、やめてよ…2人が謝る必要なんて…』




頭を下げる2人を見て、動揺する。


人に頭を下げられるなんて初めてだし、


そもそも悪いのはあたしじゃん。





どうして2人が謝るの……





「何だ、バーボンも頭を下げる事が「止めておけ」」





未だ上がらない2人の頭。

そんな異様な光景に戸惑いを隠せない。





『…謝らないでよ、

あたしが悪いんだし…頭上げてよ…』



「いや、元は僕が言い過ぎたからで___」


「ぼくだってAに何もしてあげれてなかったからっ____」





いや、埒が明かない。




「まぁ、否は認め合った様だし一件落着って事でいいんじゃないか?」


「……まぁ、」

「…はは、そうだね…」


『………』



スコッチさんは上手くまとめるように声をかけると立ち上がりパチンと手を叩く。




「よし!それじゃあ飯に__「スコッチ」…お?」




空気が一変したかと思えば、ネグローニとバーボンの目線はスコッチへと移り変わる。






「…Aを連れ出して何をしてくれたかまでは問うつもりはないが…」



「どうして出ていく時よりもAの目、腫れてるの?」


「ははははは、次は俺か。」




「長くなるだろうから今日の当番は俺が変わろう」

『あ、手伝うよ』

「なっ!?俺も「「スコッチ」」……はい。」







晩御飯では何事も無かったかのように肉じゃがを頬張るネグローニとぼんちゃん。

その横にはげっそりしたスコッチさんがいた。

番外編___→←___



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作者名:うぃっぷ | 作成日時:2020年10月11日 23時

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