36.お待たせ ページ36
.
「ありがとうございました!」
待ち合わせ場所は大型書店の前にある広場だったが、時間を確認するともう既に約束の時間から2分ほど過ぎていた。
あ!3分過ぎた!
「はあ…はあ…」
広場に到着して時間を確認すると、約束の時間を5分ほど過ぎていた。
息を整えて辺りを見回し、見慣れた栗色の髪の男の子を見つける。
いつもは派手なファッションが多い彼だったが、
今日はジーンズとカーディガンを組み合わせたシンプルなコーディネートのようだった。
後ろ姿だけでもイケメンとわかる彼を見て、シンプルイズベストという言葉を思い浮かべた。
そして私は煌めくその後ろ姿に少し気まずくなりながら、徐々に近づいた。
「…ドヨン?」
ドヨン「あ!先輩、こんにちは!」
「こんにちは…ごめんね…遅れてしまって…」
ドヨン「いや、僕も今来たばかりです!」
ドヨンは謝罪する私を見下ろして、華やかな笑みを浮かべた。
ドヨン「先輩、普段と雰囲気違いますね…可愛いです」
お…この子…やり手だな?
躊躇する様子なく私を褒めた彼にそんな感想を抱いた。
こんなに可愛くてカッコイイ彼だったら、女慣れしていても全然不思議じゃない。
とにかく一時はどうなることかと思ったが、イケメンに褒めてもらえたんだから結果オーライである。
「いやいや、ドヨンもいつもにも増してイケメンだね」
キムジュンギュを見ていると、男の子にとってイケメンという言葉は何度聞いても飽きないくらい嬉しい褒め言葉なのだと思っていたけど…
ドヨン「はは…そんなことないです…」
謙遜はするものの口元がぴくっと動くのを見る限り、やっぱり彼も例外なくイケメンと言われるのが嬉しいようだ。
ドヨン「それじゃ、行きましょうか?」
「うん!」
ドヨンと私は書店に入ってすぐに洋書があるコーナーに向かったが、やはり大型書店なだけあって取り扱う本の数が多い。
ドヨン「わ!凄いですね!先輩!」
書店に入るなりずっと目を輝かせていたドヨンは、尻尾を振って喜ぶ子犬のように見えた。
あんなに可愛い人間が存在するなんて...
.
499人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
扇子(プロフ) - みさん» いえいえ!こちらこそ読んでいただきありがとうございます!これからも更新頑張りますね☺️ (2022年6月26日 1時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
み - 更新してくださりありがとうございます! (2022年6月25日 0時) (レス) @page47 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - ゆゆさん» わ!ありがとうございます!!嬉しいです☺️ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - おもしろすぎて最高です! (2022年6月3日 1時) (レス) @page41 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - みつきさん» わ〜!!ありがとうございます!!嬉しいです☺️これからも楽しんでいただけるように頑張りますね!! (2022年6月2日 22時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:扇子 | 作成日時:2022年5月19日 18時