3.キムジュンギュはプリンス ページ3
.
ひと通りの食事を終えて満足したジュンギュは私が買ってきたバニラアイスを取り出し、食べ始めた。
今度はアイスの欠片を落として、ぶつくさ言うジュンギュだが他の人の目には可愛く映るのだろうか。
私は情けないという感想しか浮かばないけど。
ジュンギュ「Aは幸せ者だよね」
「なに?」
ジュンギュ「歴史学科のプリンスと大学生活を過ごして、こうやって家まで呼んで、週末を一緒に過ごして」
「いや、呼んでない」
得意げにべらべらとまくしたてるジュンギュだったが、それは紛れもない事実だった。
ほんに私を羨ましがる人はひとりやふたりではなかったし、高校時代から何人もいたと思う。
「遠くから見る分には…ね」
ジュンギュ「なんて言った?聞こえてるよ」
「いやなんでもない」
ジュンギュ「俺がいなかったら、Aはひとり寂しく大学生活を過ごすことになってたのに悪口ばっかり言うんだ」
「ちょっと…決めつけないでくれる?ジュンギュがいなかったら今頃私にも彼氏のひとりやふたりくらいできてたかもしれないのに」
私の言葉を聞くやいなやジュンギュはけらけら笑い転げた。
まるい後頭部が憎たらしい。
ジュンギュ「ハハッ!本気?当てがあるの?」
「当てなんていくらでも作れるよ」
ジュンギュ「つまり、ないんでしょ?」
「…そういうジュンギュはどうなの!」
ジュンギュ「俺?俺は作らないんだよ〜」
へらへら笑う彼が別に強がっているわけじゃないことを私はよく知っているので、揶揄うこともできなかった。
.
499人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
扇子(プロフ) - みさん» いえいえ!こちらこそ読んでいただきありがとうございます!これからも更新頑張りますね☺️ (2022年6月26日 1時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
み - 更新してくださりありがとうございます! (2022年6月25日 0時) (レス) @page47 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - ゆゆさん» わ!ありがとうございます!!嬉しいです☺️ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - おもしろすぎて最高です! (2022年6月3日 1時) (レス) @page41 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - みつきさん» わ〜!!ありがとうございます!!嬉しいです☺️これからも楽しんでいただけるように頑張りますね!! (2022年6月2日 22時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:扇子 | 作成日時:2022年5月19日 18時