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「ほとんど毎日。ああやって、尻触ってくるのも居るし、ずっと腰抱いて耳元でハァハァ言ってるヤツとか。なにが楽しいのか分かんないんだけど」
「………」
「松本さん、口開いてる」
言いたいことが怒涛のように押し寄せてくるが、口の中を空気が行ったり来たりするだけで、音にならない。
どんぶりを勢いよくテーブルに置いた。
「そ、それは良くない！」
口から出たのは、松本自身にもうまく説明の出来ない一言だった。
何が良くないのか？法的にだろうか？同意があれば、問題は無いのか？
「いや、違うな」
また伸ばした人差し指を唇に持っていく大野を無視して、松本は通る声で言った。
「自分をもっと大事にしろよ！大野さんみたいにイイ人が変態の餌食になってるとか、俺は許せねえ！」
大野が豆鉄砲だかデコピンだかを食らった顔をした。
「大事に？」
「そう！アンタは平気かもしんねーけど、彼女とか友達はアンタのこと大事に思ってるはずだろ？そんな事されてると思ったら、哀しいと思うけど」
大野は、瞠目すると案外と長い睫毛を瞬かせ、右上の空へ視線を移した。
「でも、彼女いねえし、友達っていう友達もなぁ」
「居ないの？」
「んー…半年くらい会ってねえ」
「ウソ」
「仕事忙しいし、時間あったらなんか作ってたいし」
大野はちょっと情けなく笑った。
「誰かに大事にされてる実感ねぇな。ふふ」
「そこ笑うとこじゃねえよ！」
松本は思わずテーブルを叩いていた。
「少なくとも、俺はやだ」
「はえ？」
「なんかもう…知り合っちゃったし、アンタいい人だなって思うし、あんな気持ちワリーヤツに触られんの、俺はやだ」
唇を尖らせて、拗ねたように言うので、大野はおかしくなった。
彫刻みたいに芸術的な端正な顔で、仕草もセクシーで、何をしてもスマートに見える松本の中身は、案外外見とは裏腹なのだ。
思ったことを素直に言葉にして、感情の表し方も、子供のそれだ。
かわいらしいと思った。
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波智(プロフ) - ニケさん、お久しぶりですね。新作楽しみお待ちしておりました。何回も読み返していてコメントが遅くなってしまいました。このお話もすごく面白くて好きです。サトシくんを全力で守ろうとするジュンくんがカッコイイ。今から後編読みにいってきます。 (2018年5月28日 22時) (
レス) id: 9aff2b762e (このIDを非表示/違反報告)
智雪(プロフ) - 初めまして、智雪です。この設定、ストーリードキドキワクワクしてます。後半も楽しみにしてます。素敵なお話ありがとうございます。 (2018年5月27日 9時) (レス) id: 3739857cfc (このIDを非表示/違反報告)
斑野 ニケ(プロフ) - あみ様 ビール三杯有難うございます。さとちのまつゆん呼びは外せませんでした(笑)後半は今日アップ予定です。四杯目になればいいのですが(苦笑) (2018年5月26日 11時) (レス) id: 6f3d786cf4 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - ニケさん 潤くんの天然さ とさとっさんのまつじゅん呼びで ビール三杯いけそうです。後半も楽しみにしています！ (2018年5月24日 18時) (レス) id: 6d8377daa0 (このIDを非表示/違反報告)
斑野 ニケ(プロフ) - くま様 楽しんで頂けて、とても嬉しいです。無自覚な人たらしと、自分が傷ついても正直に真っ直ぐに生きる二人はリアルでもそうですもんね。後編も楽しんで頂ければ、幸いです。 (2018年5月21日 0時) (レス) id: 6f3d786cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斑野 ニケ
| 作成日時：2018年5月19日 17時
