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「ホントになんでも無いの？」
まだ肩を擦ってくれている。優しいのは本当に有り難いのだが、大野には、松本がますます機嫌が悪くなっていくのが、見える。
松本は、バッグを半ば投げつけるように置くと、音を立てて部屋を出て行ってしまった。
「どしたのかなぁ、松潤。飲み過ぎちゃったのかな？」
張り詰めかけた空気が、相葉の暢気な言葉で緩んだ。
「オ、オレ…見てくる」
大野は、後を追った。
「癒してあげてきてねー」
「いってらっさーい」
「ちゃんと時間には帰ってきてねぇ」
ああなった松本に話ができるのは、大野だけだと知っているので、三人は、いつものように見送った。
真っ直ぐな廊下を、真っ直ぐ歩く背中が見えた。姿勢が良い。だが、不機嫌なオーラが、その綺麗な背中から溢れ出ているのが、大野には分かる。
「松潤、まつじゅぅん」
呼びかけても、一顧だにしない。追い付いて、腕に手を掛けようとした寸前、松本はくるりとターンした。
「お、おはよ。まつじゅ…」
凛々しい眉が吊り上がっている。それもまたカッコイイなと大野は思ったが、どうやら機嫌が悪いというより、怒っていることに気付いた。
「ねえ！」
怒っていても顔が綺麗な分、怒られている気がしない。
「相葉くんと何してたの！」
濃い睫毛を眺めていて、大野の反応が遅れた。
「え？」
「相葉さんと、なんかくっついてたじゃん」
「あー…熱あんじゃねって、おでこくっつけてただけ」
「え？熱あんの？具合悪いの？」
さっきまで怒っていた眉は、あっという間に下がった。不機嫌もどこかへ飛んだようだ。
「ゼンゼン元気だよ。変な勘違いされただけだって」
松本の肩がストンと下がった。だが、拗ねたような目を向けた。
「あんたが…あんな風に触られると、なんかムカつく」
嫉妬の言葉に、大野の心がじわりと温かくなった。言外に愛の言葉を伝えているようなものだから。
「キスしたい…」
これも愛の言葉だ。
「バカ」
大野は俯いて、松本の服の裾を引っ張った。甘えるようなその仕草も、松本にとっては、愛の言葉に聞こえる。
「行こ」
「うん」
松本は、大野の細い肩を抱きたかったが、我慢して両の腕を胸の前で組んで、服の裾にかかる大野の手の重さを感じながら、並んで歩いた。
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斑野 ニケ(プロフ) - 波智様 有難うございます。頑張ります♪ (2017年5月28日 22時) (
レス) id: bb37b897bd (このIDを非表示/違反報告)
波智(プロフ) - こんにちは。前回のコトは気にしないで下さいね。ニケさんの書く潤智大好きなんです。お互いがお互いに好き過ぎるって分かりキュンキュンします。お二人には幸せになってもらいたい。ニケさんお待ちしております。 (2017年5月28日 17時) (レス) id: 10c6f5bade (このIDを非表示/違反報告)
斑野 ニケ(プロフ) - 波智様 前回お名前間違えちゃって申し訳ありません。読んで下さって有難うございます♪この後いろんな展開があります。本当の愛に辿り着く二人を楽しみにして頂けたら幸いです。 (2017年5月28日 15時) (レス) id: bb37b897bd (このIDを非表示/違反報告)
波智(プロフ) - こんにちは、更新ありがとうございます。純粋で可愛らしい二人が大好きです。メンバーは二人が付き合っていると分かったらどんな反応をするかも楽しみで仕方がありません。ニケさん素敵なお話ありがとうございます。後編楽しみにしています。 (2017年5月27日 15時) (レス) id: 10c6f5bade (このIDを非表示/違反報告)
波智(プロフ) - こんにちは (2017年5月27日 15時) (レス) id: 10c6f5bade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斑野 ニケ
| 作成日時：2017年4月6日 18時
