君色に染めたい (ページ9)

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着いたのは、モトキの家。

また、何も言わずに来ちゃった。

ピーンポーン

モ｢どうした？｣

『また、いいかな…？』

モ｢ほんといつも急だよね。｣

『ごめん、なさい…』

モ｢まあ、どうぞ。あがって。｣

『お邪魔します。』

モトキにはお世話になってる。

私以外で唯一、メンバー内の現状をすべて知っていて、私の相談にのってくれる。

ココ最近は週一くらいで。

モ｢はい、レモンティー。｣

『わざわざありがとね。』

私はレモンティーが好きだから、来る度に用意してくれる。

モトキとは小学3年生からの仲でよく話すんだよね。

モ｢で、今日はどうしたの？｣

『もう、無理かも…』

『耐えらんないよ…』

モ｢なになに？話してみな。｣

『シルク、菜穂のこと好きなくせにエネルギーもらうために私を抱きしめるし。……』

私は淡々と今日のことを話し始めた。

モ｢そっか。｣

『私、もう無理…』

モ｢Aはシルクのどんなとこが好きなの？｣

『シルクは、優しくて、おもしろくて、そのうえスポーツ万能で。周りのことを1番に考えて行動してくれるとこかな？』

『まあ、これ以上にもいいとこたくさんあるけどね！』

モ｢そっか。｣

モ｢シルクには敵わないか…((ﾎﾞｿｯ｣

『なんか言った？』

モ｢いや、なんでもない。｣

『そう…』

モ｢これからはどうするの？｣

『とりあえず、様子見かな？』

モ｢攻めなくていいの？｣

『これから少しずつ、考えていくつもり。』

『自分なりに結論出して、あとからガッと行こうかなって思ってる。』

モ｢まあ、何にせよ、俺はAのこと応援してるからさ。｣

『もう～！モトキ好き～！！』

こんな私でも励ましてくれる優しいモトキをつい、抱きしめてしまった。

モ｢それをシルクにできるようにしないとね。｣

『そうだね…笑』

『私、頑張る！』

モ｢Aなら大丈夫。応援してる。｣

『ありがと！モトキ！』