HiB HiB dream【短編集】2 (ページ24)

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食べ終わると、花火まであと数十分だった。

話で盛り上がってたらあっという間に時間が過ぎたみたい。

｢ねえねえ！花火が見れるいい場所があるからそこ行こ！｣

莉美オススメの場所に皆で行くことになった。

花火の時間が近づいてきたからか、さっきよりも人が増えてる。

1番後ろを歩いてた私は皆において行かれないように歩くのに必死。

前から歩いてくる沢山の人に圧倒されてなかなか前に進めない。

段々皆の姿が遠くなっていって、やばいと思ったら誰かに腕を掴まれた。

ビックリして見ると浮所くんで、はぐれないように助けてくれたんだと思うとつい嬉しくなる。

｢Aちゃん大丈夫？｣

浮所くんは、道から少し外れたところに連れ出してくれた。

｢ごめん！皆とはぐれちゃったね｣

｢大丈夫だよ、ここらへんからでも見えるし！｣

皆と一緒の場所で見たいはずなのにわざわざ私に合わせてくれる浮所くんは優しすぎる。

でもそれよりも、浮所くんと2人きりで花火を見れることが凄すぎる。

平成最後の夏、こんなに贅沢しちゃってもいいの？

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