【ハイキュー!!】見えた景色は (ページ26)

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60試合目ページ26

誰も言葉を発せず、沈黙が数秒続いた。

…でも、壱夜だけは隼吏兄さんを睨み続けていた。

壱「…わり、(人１)、京治。やっぱ帰るわ。光太郎さん、また明日の部活で。」

貴「あっ、おいっ！！」

壱夜は、それだけ言うと

元来た道へと踵を返した。

俺は、ただただじっと、その姿を見つめる事しか出来なかった。

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そのまま、一言も話さず俺達は帰路についた。

貴「…ただいま。」

陽「ただいま、母さん。」

隼「すみません、お邪魔します…。」

母「あら、おかえりなさい。隼吏くんもいらっしゃい」

家に着いても、何も話す事は無かった。

それでも、この話題を作ろうとするけど

俺にはそんな事が出来る訳なくて…。

それに、あんな壱夜も初めてだったから

どうすればいいのか分からなくて…。

陽「(人１)」

貴「な、何？」

陽「行って来い」

貴「え……？」

陽「心配なんだろ？俺らは大丈夫だから」

そういう兄さんの顔は、何でもお見通しの様で…。

特に断る理由も無い俺は、壱夜の家へ行こうと立ち上がった

すると、腕を掴まれ泣きそうな、

それでいて少しだけ笑ってる隼吏兄さんが目に入った

隼「ごめんね、(人１)くん…。ホント、ごめん…。」

貴「隼吏兄さん……」

隼「知ってるだろうけど、アイツ俺の弟なんだ。

俺が行きたいけど、無理だから。…駄目なんだよね。俺さ、アイツに嫌われてるから……。

ごめんね、迷惑かけて…。アイツの事、壱夜の事よろしくね」

そう言って笑った隼吏兄さんは、やっぱり壱夜に似ていて

俺に出来る事があるなら、お節介でも偽善でも

やれる事はしたいなって、そう思うんだ。

貴「あれでも一応、俺の相棒だから。……嫌な思いさせんなら、隼吏兄さんでも容赦しねぇからな。」

隼「ハイ」

貴「…兄弟喧嘩も程々にしてよ。」

それだけ言って、俺は部屋を出て壱夜の家へと向かった

✄--------------- ｷﾘﾄﾘ ---------------✄

あれ？

壱夜と隼吏の再会の仕方が、予告(？)で書いたのと違うぞ？(白目)