花のち晴れ~鮮やかな空~ (ページ11)

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その日の夜

一茶「あ、また会ったね～、はい乗って～」

また強引に車に乗せられた…
そりゃ会いますよね?家の近くに居られたら…

今日は、音の所に行こうかなって思ってたのに

一茶「話があってきた」

『なんですか？』

一茶「なんで今日あんなことを言ったの？」

『あなたが"モノ"なんて言うから…女の子をなんだと思っているんですか？』

一茶「それで怒ってるの？」

『最低です』

一茶「ごめんって…許して」

珍しく謝ってきたから許してあげたの

それが間違いだった

一茶「はい、仲直り♡今日は俺ん家きてね♡」

『は？嫌です、無理です、おろしてくださーい』

一茶「ねぇいつになったら名前で呼んでくれるの？タメ語で話してくれるの？」

『一生むーりーでーすー、運転手さーん、おろしてー』

一茶「黙って」

ちゅっ

『……………』

一茶「え、黙った」

今何が起こったの？

あたしの唇に柔らかいものが…

あたしの…

『……ファーストキス』

一茶「え、マジ!?嬉しい♡」

『ふざけないで!!遊びたいならこんな事しないで、もう関わらないでよ……』

悔しい、とても、悔しい

一茶「あ………ごめん、お願いだから、泣かないでよ…」

『……っい…』

一茶「え？」

『泣いてないｯ!!帰させて…よ』

一茶「ごめん、もう着いちゃった笑」

『……………』

着いたのはラブホだった…

もぅやだ…

一茶「何もしない…とりあえず顔冷やそう？ね？」

最低なのか…優しいのか…わかんない…

そのあと部屋に行ったらあたしをベッドに寝かせ、冷やしタオルを目に被せてきた

すると、ポツリポツリ…

一茶「本当に傷付けてごめん。俺の家、将来は家元として厳格に生きなくてはいけなくて、だったら今のうちに遊びたいなって色んな女の子たちと遊んできた…。

でも、Aちゃんも会ってから変わったんだ…これは本当に。一目惚れした。好きなんだ。

脅しで付き合ったようなものだけど、俺は好きだから、いつか俺に心開いてくれると嬉しい…

なんてね笑。俺、風呂行ってくるから休んでて」

扉の音が聞こえて、でていったのがわかった

遊んでいた理由もわかって、ただの女たらしではないのかなって思い始めた

わかんないけどね、でも、少しだけ信用してもいいのかなって…