[QK]ワインを手に取った君は[wtnb] (ページ9)

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#3 キャロルページ9

｢どうも。｣
『あ、航平さんいらっしゃいませー。』
俺はすっかりここの常連になってしまった。
｢今日は、俺からのリクエストで、いいですか。｣
そう、今日は決めたんだ。
想いを伝えるって―――――――。

数日前。
QKメンバーと飲み会をしてた時。
拓司｢そういえば、最近こうちゃん楽しそうだよなぁ～彼女でも出来たん?｣
伊沢さんがそんなことを言い、
拳｢あ!そうそれ俺も思ってた。｣
と福良さんに思い出されたように言われる。
｢彼女は、いないです。
...けど、片想いの人ならいます。｣
拓司｢え!?誰々!?｣
祥彰｢こうちゃんまさか、Aさんの事、好き?｣
"Aさん"という言葉に反応してしまう。
拓司｢ガチｯ!?｣
ここで隠すのも面倒だから、言うしかなかった。
｢...そうです、よ///｣
まさか一発で当てられるとは思っても見ませんでしたよ、と付け加える。
拓司｢いやーついにこうちゃんにも恋が来たか～｣
｢何初恋みたいに言うんですか...一応彼女いましたけど。｣
拓司｢そいえばおったな。数年前の事だから忘れてたわ。で?｣
｢え?｣
で?の意味が分からず、あまりにも困惑した。
拓司｢...俺思ったんだけどさ、記憶が確かなら、こうちゃん、Aさんと両想いだと思うよ?｣
｢???何でですか??｣
拓司｢いやだって、｣
その後の言葉を聞いて、気づいた。
ならば、ちゃんと返すべきだ。

そして今に至る。
｢キャロル、ください。｣
すると、彼女は少し驚いた顔をして、
『かしこまりました。』
と返した。
最後に彼女が作りに行く前に見た瞳は、期待の目をしていた。