【M!LK】漂流シアター～Winding Road～ 3 (ページ8)

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舜太「それって……俺達が、あの映画の話を作ってるってこと……？」

太智「僕は、そう思う……」

仁人「本気で言ってんのか？！そんな馬鹿な話あるわけないだろ？！
ここが映画の中の世界で、俺達がそのストーリーを作ってる？！
ふざけんのも大概にしろ！！」

勇斗「いや……。確かに信じられない話だけど……。
でも実際、この映画館の周りは突然砂漠に変わって、雲も時間も動かない。
電気が来てないのに、動き続けてる映写機が映すあの映画……。
もうここでは、何が起こっても不思議じゃない……。
俺達の常識なんて、ここでは通用しないのかもしれない……」

仁人「はぁ……？じゃあ、こいつの言ったことを信じろって言うのか？
ここが映画の中で、俺達がそのストーリーを作ってるとか、そんな馬鹿げた話を？」

勇斗「……あぁ……。今は、その可能性が一番高いから……」

仁人「俺には無理だぜ……。そんな話信じるなんて……」

そりゃあそうだと俺も思う。
こんなことを信じろなんて、中々できることではない。
俺だって、いまだに半信半疑だ。
それに一番の問題は、ここが映画の中、よりも、もっと他にある。

夏生「私は、ちょっと信じてるけど、もしここが本当に映画の中の世界なら、元の世界に戻れるのかな……？
どうやったら元の世界に戻れるんだろう……」

一番肝心なのはそこだ。
俺達が元々いた世界から、映画の中の世界に何故か放り込まれた、という話ならば、俺達が元居た世界に戻れば、いつも通りの日常を取り戻せるということなのか。
もし本当にそうだとすれば、どうすれば元の世界に戻れるのだろうか。