【M!LK】漂流シアター～Winding Road～ 3 (ページ14)

今日:13 hit、昨日:2 hit、合計:6,597 hit

14 ページ14

柔太朗「ここがこの映画の中の世界で、しかも君たちがこの映画のストーリーを作っていく？
中々面白いこと言うね」

柔太朗が出した助言により導き出した答えを、俺と太智、舜太の3人は彼に伝えてみた。
そしてそれを聞いた彼は、スクリーンに目をやりながら、にこやかに微笑んでいた。
あざける笑いか、それとも別の笑いか。
いまいちこいつの表情はうまく読み取れない。

太智「それで、そこまでは考えたんだけど、それから先どうすればいいのかわからなくて……。
柔太朗君なら、何かわかるかもと思ったんだけど……」

柔太朗「言っただろ？答えは君たちが見つけるしかない。
僕が口にすることではないんだよ」

やっぱダメか……。
何となく予想はしていたけれど、どうやら彼には俺達に積極的に協力する意思はないようだ。
かといって、俺達の邪魔をするわけでもないし、一体何を考えているのやら。

柔太朗「けど、答えに繋がるヒントなら、色んな場所に隠されているはずさ。
それに、この映画が動き出したということは、この世界が動き出したということ。
急がないと、あんまり"時間はない"かもね……」

勇斗「え？それってどういう意味だ？！」

柔太朗「さあ……？」
　
何だ？
時間がない？
どういう意味だ？
確かに、俺達が使える資源や食料は有限だ。
今のままじゃもって2週間もないかもしれない。
けど、こいつの口ぶりから察するに、それだけじゃない気がする。
急げと言う割に、そういう本人はまるで急いでなさそうなのが、なんだか癪に障る。
何でもっとちゃんと教えてくれないんだよ……。