【M!LK】漂流シアター～Winding Road～ 3 (ページ11)

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それは突然の出来事だった。
柔太朗の助言を頼りに、この世界について6人で話し合っていた、まさにその時。
外から差し込む光が、まるで太陽が昇っていくかの如く、明るくなってきたのだ。

勇斗「っ？！」

A「皆見て……。外が、明るくなってきてるよ……」

見上げた空は、雲がゆっくりとだが、風に乗って動いている。
雲の影を縫って、太陽の光がどんどんと地上に差し込んでいく。
その光は、時間が経つにつれて眩しくなっていくのだ。

太智「時間が、動き出したんだ……」

舜太「映画のストーリーが、先に進んでるってこと……？」

勇斗「そうだよ……！絶対助かる……。俺達は絶対助かる……！
必ず元の世界に戻ろうぜ……皆……」

今まで何の変化もなかった空から降り注ぐ日の光は、俺達にほんのわずかな希望をもたらしてくれている、そんな気がした。
そんなわずかな希望を手繰り寄せ、俺達は確実に助かる道を進んでいる。
そう信じてる。

夏生「ねえ仁人……。私達、助かるよ……」

仁人「……だといいな……」

これまで止まっていた分を取り戻すかのように、太陽も空も時間も動き出し、流れていく。
けれど、これで安心できるわけでは決してない。
このストーリーを完成させるために、俺達はまだまだ行動を起こさなければいけない。
どうすれば元の世界に戻れるのか。
どうすればこの映画を完成させられるのか。
まだまだ問題は数多く残されているのだ。