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まさか、車まであるとは思わなかった。
これで、少しはこの世界を見て回れる。
きっと、何かこの砂漠について知れる何かが、これで見つかるはずだ。
いや、必ず見つける。
見つけてみせる。
そして、俺と舜太は再び映画館の中に戻ると、残りの皆を集めることにした。
A「私も行く」
皆にこの話をしたとたん、Aが真っ先にそう口に出した。
だけど、こんな何があるかもわからない場所に、Aを連れていくわけにはいかない。
ここにいた方が、比較的安全なはず。
勇斗「駄目だ。お前と夏生さんはここに残っててくれ」
A「何でよ！私が女だから？」
勇斗「……。そうだよ。外は何があるかわからない。お前をこれ以上危険に晒したくない」
A「何よそれ！じゃあ勇斗や舜太君は危険になっても良いって言うの？！」
勇斗「誰かがこの砂漠について調べなきゃ、何も始まらないんだ。
じゃあ生き残れる可能性が高い奴が行った方がいいだろ。
本当は太智にも来てほしいけど、男が全員出ていくわけにもいかない。
だから、太智は残ってAと夏生さんのこと守ってやってほしい」
太智「ぼ、僕が……？」
勇斗「あぁ。頼むよ」
A「もう！こういうことこそ勝手に決めないでよ！」
勇斗「ごめん。でも、こうするしかない。俺達が生きていくには、何かしなきゃいけないんだよ」
A「……それは、わかるけど……」
勇斗「それに、外に行くのは俺と舜太だけじゃない」
A「え？」
その時だった。
丁度、舜太が倉庫の方からある人物を連れて戻ってきた。
その人物とは、もちろん。
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年8月11日 17時
