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太智が言っていたように、ここは映画の中の世界なのか。
仁人が言っていたように、爆弾でも落ちて皆滅んでしまったのか。
はたまたもっと別の何かなのか。
どれもこれも確証も何もない。
確実な何かが欲しい。
その為にやらなければいけないこと。
それはやはり、外に出てもっと調べるしかない。
この映画館に籠っていたって、きっと何も変わらないし、変えられない。
とにかく、昨日外に出て調べたよりも、もっと広範囲に行って隅々まで調べなければいけない。
舜太「え？外に調べに？」
勇斗「あぁ。だから、舜太も手伝ってくれないか？何があるかわからないけど……」
一人では、とてもじゃないけどこんな砂漠調べきれない。
だからまずは、一緒に行動してくれる人が必要だ。
だからと言って、誰でもいいわけじゃない。
流石に女の子に一緒に付いてきてもらう訳にはいかない。
Aと、夏生さんは除外だ。
舜太「まぁ、良いですよ。それと、外に行くならいいものがあります」
勇斗「え？何？」
舜太は持っていた鍵束の中から一つの鍵を探し出すと、俺に付いてくるように促して、映画館の外に連れ出した。
そして、さっきまで男用のトイレを掘っていた裏手に連れてくると、閉まっているシャッターの鍵を回し始めた。
ガラガラと大きな音と共にシャッターが開くと、そこにはなんと、一台の軽自動車が入っていたのだ。
舜太「お父さん……いや、オーナーの車です。俺にくれる予定やったんですよ。随分乗ってないけど、たぶん動くはずです。ガソリンも入ってるし、キーもありますし」
勇斗「車があれば、結構遠くまでいけるじゃん！！舜太、お前最高だよ！」
舜太「いや、まだ俺の車じゃないですって。まだ免許も持ってへんし……」
勇斗「よし、これでこの砂漠を調べに行こう」
舜太「はい」
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年8月11日 17時
