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ここではやはり、いつまでいつまでも、あの映写機が回り続け、スクリーンに砂漠の映像を流し続けている。
舜太「でも何でこの映写機だけは動くんやろ……。
電気も来てないのに……。
っていうか、こんな映画のフィルムあったかな……」
そうなのだ。
周りが急に砂ばかりの砂漠になってしまったことはもちろんだが、この映写機がずっと動き続けているのも、謎なのだ。
何を動力に動いているのか。
それにこの映画は一体何なのか。
勇斗「素朴な疑問なんだけど、これって映画なのか……？」
太智「さぁ……。僕も、こんな映画は観たことない……。
ここにも結構通ってるし、今まで一杯映画見てきたけど、これは初めて観た……。
それに、色んな映画はあるけど、これはそのどれとも違う……。
ドキュメンタリーでも実録映画でもない……」
舜太「俺もないなぁ……」
太智「だけど、この映画、なんだか、とっても……」
そもそも、この映画館が映りこんでいる時点で、この映像はもはや録画などではなく、生中継に近いものを感じてしまう。
でも、外にはそんなカメラもなければ、一体どこから映されているのかもわからない。
誰もいないこんな砂漠で、そんなことあり得るわけはない。
太智「ねぇ、曽野君がこの映画のフィルムセットしたんだよね……？」
舜太「まぁ、一応……。でも確か、こんな内容の映画じゃなかったはずなんやけど……」
太智「昨日の上映予定の一覧って見せてもらえる……？」
舜太「え？あぁ、とってきますね」
しばらくして、舜太は一枚の紙切れを手に戻ってきた。
そこには、昨日一日に上映する予定の映画の名前が書きこまれていた。
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年8月11日 17時
