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A「あ、太智君！良かった、出てきてくれて……」
夏生「もう、心配させないでよね……」
事務所を出ると、Aも夏生さんも、そんな風に安堵した表情で太智を迎えてくれていた。
隣の舜太もニコッと笑ってピースしているのが、何とも微笑ましかった。
皆、太智の為にそうしてくれてるんだ。
太智「皆、本当にごめんなさい……」
A「気にしないで、太智君。大丈夫だから」
舜太「あのホットドッグやっぱ美味いでしょ？！
俺も時々オーナーに黙ってよく盗み食いしてたなぁ」
夏生「謝らなくってもいいの。だってもっとひどいことする人だってここにいるんだもん」
仁人「おい、それ誰の事だよ……」
太智「あれ……その人……」
勇斗「あぁ、大丈夫。仁人もさ、分かってくれたから。これからこの6人で、力を合わせていこう。
それに、もっと皆の意見聞かせてほしいし、俺ばっかり仕切ってたんじゃ、不満だって出てくるし。
だけど、これだけはわかってほしいんだ。
俺は、この全員で助かる道を探したい。
例えここがどんな場所でも、絶対に助かる。
確証もないし、ただの綺麗ごとだけど、でも俺は最後までそう信じてる……」
A「私も、信じてる」
舜太「俺も」
夏生「うん。私も」
太智「僕も、信じます……」
仁人は最後まで黙っていたけれど、俺の言ったことに、以前のような否定的な意見を口にすることはもうなかった。
それから俺達は、仕切り直しの意味も込めて、もう一度、この6人全員で話し合うことにした。
ここの事、これからの事。
俺達は一体どうなってしまったのか、これからどうしていけばいいのか。
その為に、俺達6人はこの映画館の中で一番明るいシアタールームへと赴くのだった。。
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年8月11日 17時
