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10. やっぱり似てる。 ページ10
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しばらく話してると、やっぱり大野さんに似てる。
テレビの中の大野さんしか知らないけど、ただの“そっくりさん”とは思えない。
顔や手や、テレビとは違う髪型 とか、色々観察してみる。
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智「…どうしたの？」
ふと向けられた視線に、こっちの胸が弾む。
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父「兄ちゃんがカッコいいからな」
お父さんナイス！
智「おっちゃん、何言ってんの(笑)」
父「A、全然いい男に会わないから」
またそういうこと言う…
智「ふー…ん」
困るでしょ、大野さん(似の人)だって。
釣具屋の娘の話なんて、さらさら興味無いでしょ？
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自分で思ったくせに、ちょっと胸が痛い理由は、
分かってるけど、分かりたくない。
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あ「お父さん、変なこと言わないでよ(笑)困っちゃうでしょ？」
少しからかうように言って、席を立つ。
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智「帰っちゃうの？」
あ「あ、まぁ…上に」
寂しそうな声で言われると、離れ辛くなる。
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あ「課題…があるので」
もっともらしい理由を付けて、
頭を下げて上に行った。
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作者名：杏仁豆腐 | 作成日時：2012年12月24日 14時
