帰国2 ページ20
「はぁ…、たくっ！兎に角荷物を受け取ったら相葉君と合流しましょう。」
「………は〜い。」
「もう、拗ねないでくださいよ。俺だって早く会いたい気持ちは同じなんですから。」
そう言ってほんの少し歪めた顔が総てを物語っていた。
俺なんかよりずっと大変な一年だっただろう。
俺みたいに何時でもメール出来る環境でも無かった松本は、間違いなくあの二人の状況も分からず不安な日々もあったろう。
心配だけどどうする事も出来ないもどかしさ。何で今自分がこんな遠くに居るのかと言うジレンマ。
総てを投げ出して戻ろうかと思った日々は、まだ昨日の様に思い出された。
おまけに想像以上に生活力の欠けた義兄(勿論俺の事だ)の世話までやってのけたんだからな。
「ホント、凄いよお前は。」
俺は、一年前より高くなった肩に手を掛けこの一年の礼と苦労を労った。
「っ！」
多分今まで閉じ込めていた思いが開放したのだろう。虚勢を張っていた殻が崩れると、出会ったばかりの松本少年が今にも泣き出しそうな顔していた。
「頑張ったよ、ホントに。」
「………。」
「でももう大丈夫。」
………大丈夫。
これからは何時でも直ぐ側に行ける。
状況も分からず眠れぬ日々を過ごす事も無い。
会って、
触れて、
その鼓動を確かめる事が出来る。
大丈夫。
もうあんな思いはこりごりだ。
「何時でも会いに行ける。」
「………はい………。」
早く二人の顔を見て安心したい。
その為にも。
「…！あ、相葉君だっ。」
懐かしい顔が俺達を探してキョロキョロしている。
手を振って合図をすれば一年前と変わらないとびっきりの笑顔をこちらに向けて、周りの人が驚く位大きく両手を振って迎えてくれた。
「………変わんないなぁ。」
邪魔になって慌てて隣の人に謝ってる姿も相変わらず。
「………でも相葉君、随分男前になったんじゃない？」
「………お前が言うと嫌味だよ。」
「えっ？何で？だって凄く…
「分かってるよ。」
間違いなく誰よりも大変な一年を一人でこなして来た男の顔だ。
俺達が途中で帰国せず一年をやり遂げれたのも、相葉君が総て一人で頑張ってくれたお陰だ。
俺達の不安も受け止め、細かく報告してくれたから今日があるんだ。
最後の入国チェックに差し掛かろうとした時。
「………あのさぁ、」
と、松本は俺の頭に向かって話して来た。
「ん？」
「…翔君ってさ、実は思いっきり引き摺るタイプだよね？」
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YUY(プロフ) - 亜希子さん» はじめまして。書き込みありがとうございます。ホントごめんなさい。ある程度は書いてあるのですが、需要と供給を考え楽屋優先になってしまった現状です。出来るだけ早くお届け出来るように頑張ります。また良かったら気軽に来て下さいね。ありがとうございました！！ (2018年10月18日 18時) (
レス) id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
亜希子(プロフ) - はじめまして。続きが読みたいです〜(⌒0⌒)／~~ (2018年10月18日 10時) (レス) id: 7fa4b72743 (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - はるのさん» いえいえ、こちらこそお待たせしてすみませんでした。去年はね、色々あったからね。(笑)楽屋の合間に書いてく予定ですのでまた良かったら読んで貰えたら幸いです！！ (2017年5月10日 21時) (レス) id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
はるの(プロフ) - YUYさん、待ってました〜(´；ω；`)再開嬉しいです。あっちもこっちも素敵なお話でありがとうございます。ご無沙汰して申し訳ありません。これからも楽しみにしています。 (2017年5月10日 19時) (レス) id: 6484d9474a (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» いえいえこちらこそ今まで見て頂きありがとうございました。もし良かったら、今後とも宜しくお願いします。 (2016年2月25日 21時) (レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2016年2月15日 15時
