雪の日の。(にのあい) ページ49
日本にやって来た最高寒波は当然の事ながら都心にも大雪をもたらした。
しかしだからと言って収録、撮影などが無くなる訳では無く、渋滞に巻き込まれながらもメンバーは集まって来たのだった。
ガチャ
雅「おはよう〜。すっごいよねぇ〜!もう一面真っ白でさ。ここが何処だか一瞬分かんなくなっちゃったよ♪」
入ってくるなりハイテンションの相葉の声に、先に来ていた二宮が顔を上げると、そこにはそれこそ『何処からやって来たの?』と、うたがたくなる相葉の姿がそこにあった。
和「おはよ…?!お前一体どうやって来たらそうなるんだよ!!」
慌てて駆け寄る二宮。
入口で雪山から降りてきたばかりかと見紛う、真っ白な雪を被り、髪も真っ白な姿で笑いながら答える相葉。
雅「えっ?車でだよ。」
暢気な相葉の体から必死に雪を払う二宮。
相葉自身は寒くは無いのか?息は靄がかっているが平気な様子でされるがままに立っている。
一方、二宮の方が相葉自身から発せられる冷気で鼻先がみるみるうちに赤く染まっていった。
和「だったら雪被るはず無いだろうが!何やったらこうなんだよ、バァカ〜!!風邪引くだろ!!」
心配半分、冷たさに逆ギレ半分。
いや、本当は心配だけだろうが、そんな事は勿論口にはしないひねくれ二宮さん。
乱暴に雪を払い終わると冷えているだろう相葉の頬を両手で包もうと指を伸ばした。
雅「だってあんまりにも見事だったからさ、つい外出て確かめたくなるじゃ………?!っ冷たっ!!」
氷の様に冷たい指先に怯んだ相葉と、想像外に暖かかった相葉の頬に慌てて指を引っ込める二宮。
和「あっ、ごめん!!」
雅「っ!!バカはどっちだよ!お前の方が冷えきってんじゃねぇか!!」
引っ込めた両手を握る相葉。
長い指でちっちゃなお手てを包み込み、擦り合わせて息を吹き掛ける相葉の眉間に皺が1つ。
雅「っとに、室内に居て何でこんなに冷たいんだよ!俺の事より自分の心配しろよな!」
和「っ!俺は大丈夫なんだよ!お前の方こそ直ぐ風邪引くんだからっ………!!」
言い合いながら見つめる二人。
まるで恋愛漫画の一コマみたいな空気が漂い、互いに口を噤んで視線をずらした。
雅和「………。」
楽屋はまだ二人しかおらず、この空気を断ち切ってくれる相手はまだ誰も来てはいない。
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YUY(プロフ) - ちえさんさん» ありがとうございます。(笑)あのちゃん付けが台詞なのか、二宮さんのオリジナリティなのかが気になる。(笑)「ちょっと酔った感じでお願いします~。」と、言われた結果と判断してみました。(笑) (2015年12月5日 12時) (レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ぽんすけさん» 本当に、自分をちゃん付けで呼ぶ所にやられました。(笑)可愛すぎて永遠的に見れる。キャラの立ち方も完璧で本気で番組にして欲しいですよね。作ってくれないかなぁ~。(笑) (2015年12月5日 12時) (レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - このお話通りの映像が見たいです。酔っ払いにのちゃん、可愛すぎです(//∇//) (2015年12月4日 20時) (レス) id: d94191d55e (このIDを非表示/違反報告)
ぽんすけ(プロフ) - かわい〜( *`ω´) にのちゃんかわいい! そして、あーばさんが お兄さんなのが、うんうん!ってかんじでした。 ほんと、あのCM 1番組ぶんくらい作ってほしいです(≧∇≦) (2015年12月4日 12時) (レス) id: eb1f03ab28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YUY | 作成日時:2015年10月30日 12時