in 楽屋裏 4

何故貴方？（磁石） ページ26

何時もの楽屋。
只今大野相葉松本の三人の間である問題が議論されていた。

雅「だって前例があるじゃない？」

潤「レッドカーペットでしょ？」

雅「そうそう。その時に比べたら長崎は近いよ〜。ついでに他のロケとかすれば立派な仕事になるからね。」

話題はそう、言わずもなが今週の一言である。あの言葉が二宮であるなら誰も気には止めなかったが、櫻井であったから戸惑いを隠せないのだ。

また取材と言いつつ二宮を追い掛けたのでろうか？確かに撮影だってする。
だがしかし！！
取材と言うなら別に東京でも可能だ。
長崎の画が欲しければ系列局に送って貰えば済む話である。
はっきり言って時間も費用も無駄な気がする。ましてこの忙しい年末時。

もしこれが、別の人物であったらそこまでするのか？
結局の所そこが問題なのであった。

雅「海外にだって行っちゃう位じゃない？絶対行ったよね。俺等に内緒で。」

潤「で、嬉しくなっちゃって彼処で報告したと。」

ガチャ

翔「おはよう〜？？ん？何どうした？あっ、これ？土産。どうしようかなぁ？って悩んだんだけど、我々来週には九州でツアーじゃん。だったらまぁその時食えるし買えるからさ！！」

と、袋から取り出したのは各種様々な母暮の協賛の品。

智雅潤「………。」

翔「いや、ほら取材でちょっと行ったんだけどね。どうせなら旬のものじゃん。いや、カステラ見つけた時には『コレだ』って思ったね。流石におせちは食べきれ無いからさ、実家だけにしたんだけど………？あ、注文する？皆も。」

ごそごそパンフをバッグから差し出した櫻井。
既にメンバーと言うよりマネージャーか営業スタッフのノリであった。

雅「だけど残念だよねぇ？ニノはニノで仕事な訳だしやっぱり取材だけだよね？翔ちゃんだって仕事な訳だしさ。」

翔「えっ？」

ちょっとイジワルな言い回しをする相葉に、ドキッとする櫻井。
そこへ更に松本が追い討ちを掛けた。

潤「当たり前でしょう。一緒の仕事ならまだしも、個別なんだから、互いのスタッフさんも違うしそもそもスケジュール的にも『一緒』って訳にはいかないよね〜。」

智「うんうん。」

翔「えっ、あっそっそうかなぁ〜？あんまり其処んとこ深く考え無かったなぁ………。」


はははと乾いた笑いで誤魔化す櫻井。
その実、まだ二宮さえ把握する以前より先に二宮のスケジュールを調べ上げ、自らのスケジュールを設定した事は口が裂けても言えない内容であった。

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