in 楽屋裏 5

あ〜ん。（末ズ→大宮） ページ27

しやがれ終了後の楽屋。
手土産デスマッチの残りを楽屋に持ち込み、ブレイクタイムをしている嵐さん達。
突如現れたコーヒーカップも人数分取り寄せ殺風景な楽屋はちょっとしたオシャレカフェに変身していた。

和「あ、大野さんコーヒーお代わり下さい。」

智「自分でやんなさいよ。」

和「えっ？だって大野さんはどれも当たらなかった訳ですから、食べられ無いでしょ？」

智「それは収録の時だけじゃん。」

潤「誰が決めたんです？」

そっと手を伸ばした大野を見つけ、松本がそれとなく戦利品を端にずらした。

智「ええっ〜。って普通はそう言うもんじゃない。ねぇ〜。」

同意を得ようと見渡す大野。しかし櫻井相葉共々目を合わせてはくれない様子。

だって自分達も食べたいのだ。

５人個人は平等だが、誰かが組んだ場合の力格差は正直開きがあった。

事に末っ子コンビがスクラムを組んだら、お兄ちゃん達に勝目が無い事は、誰の目から見ても明らかであろう。
少々可哀想な気もするが、悪戯っ子の様に目を輝かせた二人を相手にするほど櫻井も相葉もバカでは無かった。

潤「あ、お代わりコーヒーで良い？」

大野を無視して二宮のカップを手に取ろうと腰を上げる松本。

和「えっ？あ、自分で入れ

潤「良いよ。俺のも入れるつもりだったから。」

スマートな動作で手に取り、ファンの子達を虜にする天使の笑みを二宮に向ける松本。
紳士な態度でアピールする松本の勝ち誇った瞳とかち合う大野。
普段はあまり見られない二人の対決が今始まった。

智「カ〜ズ君。」

和「………何ですか？」

あまり呼ばれなくなった名前呼びに、チラリと視線を動かす二宮。

智「頂戴。」

視線が向いた瞬間、あ〜ん。と大野は口を開いて催促開始。

たまに見せる年長者の甘甘行動に、悪戯っ子二宮になっていた心がグラリと傾く。
時々やって来る大野の構って攻撃は何だかんだと言いつつも、メンバー大好き二宮にとっては弱い所。
意地悪して構いたいだけ。素直じゃないだけの二宮。
勿論それを一番分かっている大野は、更に顔を近付けて大きく口を開いた。

潤「仕方無いですね。はいどうぞ。」

二宮が躊躇っている内に、楽屋に置いてあったお菓子の一つを大野の口に放る松本。
一回戦目は松本が防御成功。

反射的にパクンと閉じた所を確認してから、松本が再び綺麗な動作で二宮の前にカップを置くのであった。

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