風の彩、虹の香。2 ページ32
am10：30
俺、櫻井は自宅の今は殆ど使われなくなった電話口の前でスマホ片手に立ち尽くしていた。
「………。」
人間この先どうして良いか分からなると、頭の中が空っぽになる。
いや、それじゃあ困るから頭を回転させようと思うのだが、瞬きの回数や手の上げ下ろしが増えるだけで茫然としてしまうようだ。
「………どうすっか………。」
朝起きてまずメールした。…が、戻って来た。？？と思いながらももう一度試したがやはり同じで「アドレスが変わった？」と一応電話を掛けたが繋がらなかった。
だが、もしその番号自体が変わっているのなら、「この番号は使用されておりません」となるのだが、そうでは無いらしいから携帯が変わった訳では無い。無いが、繋がらない。
仕方無く自宅の番号にしてみる。
いや、別にそこまでする必要なんて無いのだが、この時俺は何故か焦りのような困惑状態で、とにもかくにも一声で良いから聴いて安心したかったのだ。
「………。」
スマホから掛けたがやはり自宅も繋がらず、もしかしたら俺のスマホがバカになったのかと考え、自宅の受話器を久々に手にとり、スマホの方へ、そして自宅へかけ直す。
「………繋がらなんねぇ………。」
何故だ？とか、何か訳が？とか、色々考えてたいのだが、頭は考える事自体を拒否しているらしく、俺は只今フリーズ中。
「………。」
意味が分からなかった。
am10：50
俺、松本はその日の寝起きは最高で、朝から鼻唄交じりに身支度をし終え、少し遅めの朝食兼昼食の用意をしていた。
薄めのパンを焼いてる間に有り合わせの野菜をちぎりボウルに入れて、小さく切ったベーコンは強火でカリカリにしてからシミでた油も一緒に野菜の中へ。
軽く胡椒を利かせれば、ドレッシングの代わり。パンと一緒にセットしたコーヒーも良い薫りを漂わせ、のんびりゆっくりした休日の始まり。
………の筈だった。
残り僅かなコーヒーをカップの中で遊ばせながら、今後の予定を思案する。
昼過ぎになったら幾つか気に入ったお店に回って品定め。プレゼントが決まったら、後は食材にお酒の数々。
まぁ、その前に一応連絡確認だけはするつもりだったが、それはある１本のメールから一変したのだ。
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YUY(プロフ) - 汐さん» 見て頂きありがとうございます。うん、イメージ的に真面目な子ほど、分からないんじゃないかな？って。(笑)後半も後５日ですね。待ってて頂ければ幸いです。たまには明るいの書きたくて。(笑)あの子が楽しそうなのが一番！感想ありがとうございました！！ (2015年6月12日 6時) (
レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
汐(プロフ) - ああー、翔潤の慌てっぷりもかわいいけど、大野さん相葉さんのわかっちゃうかんじもまた、愛を感じますね…！やっと来た、あの子のお誕生日、楽しく読ませていただいてます。 (2015年6月11日 23時) (レス) id: 9e1bb7f1b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2014年11月25日 15時
