誰そ彼の月3 ページ23
「ん？何…？」
掠れて殆ど声にならない言葉を拾おうと翔さんが顔を寄せてくる。
「お…なか……減った………」
「へっ？」
「…ゲームずっと…して…よっか…経って…」
「はあ〜！マジ？」
「マジ…」
「っとに、お前なぁ！おい、何か無いのかよ」
慌て冷蔵庫を覗く翔さん。
でも食べるものは無いんだよね。
「勘弁してくれよ！！」
「…ごめ…」
「ああ、起きんな！お前、間違いなく今低血糖起こしてるから！」
急いで俺の身体に布団かけて、首元に手を添えてくる。
「…ついでに低体温症。体温計はあったよな？」
入ってる引き出しを迷いなく開けて持ってくる翔さん。
「食えそうな物買ってくるから、熱計って布団潜ってろ。良いな？マジ冷てぇ、お前体。少しでも体温温存してろよ。分かった？」
そう言うと、体温計を脇の間に入れて布団を目元まで引き上げてから、いつも俺が置く鍵の場所まで把握していた翔さんは、しっかり家の鍵を持って出て行った。
その後ろ姿を見送りながら、やっと俺は今日が何の日だったかを思い出したんだ。
折角の誕生日。
何やってんだろ、俺…。
流石に反省。
翔さん帰って来たらしっかり謝らないとね。
ピピッと、体温計の音が聞こえて温度見たらさ、びっくり。34℃しかなくて、人間ってこんな低くても生きてるんだね。あ、死にかけ？
何か凄く眠くて…。
でも今寝たら凍死すんのかな？家の中で凍死は流石にカッコ悪いよね。第一、翔さんにまた迷惑かかっちゃうしね。
だから俺は、翔さんが帰って来るまで今にも落ちそうになる意識をどうにか保っていたんだ。
本当、ごめん。って反省しながら。
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YUY(プロフ) - 汐さん» 見て頂きありがとうございます。うん、イメージ的に真面目な子ほど、分からないんじゃないかな？って。(笑)後半も後５日ですね。待ってて頂ければ幸いです。たまには明るいの書きたくて。(笑)あの子が楽しそうなのが一番！感想ありがとうございました！！ (2015年6月12日 6時) (
レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
汐(プロフ) - ああー、翔潤の慌てっぷりもかわいいけど、大野さん相葉さんのわかっちゃうかんじもまた、愛を感じますね…！やっと来た、あの子のお誕生日、楽しく読ませていただいてます。 (2015年6月11日 23時) (レス) id: 9e1bb7f1b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2014年11月25日 15時
