雪の功罪4 ページ14
電車の入口の端と端に立って流れる風景を眺める。俺は窓に映る貴方の影を時々盗み見しながら貴方の顔色を窺ってばかりいた。
たまに映り込む貴方と目が合うと、必ず微笑み返してくれる貴方に、俺は何時も目を逸らすばかり。
「また、明日ね」
貴方は必ずそう言って別れる。
そんな当たり前過ぎる言葉でさえも、あの頃の俺には大きくて、返す言葉さえ持たない俺を貴方は変わらず誘ってくれた。
最初はただ戸惑っていた。
そして、疑心暗鬼。
少しの期待。
でも、
俺は知っている。
信じるから裏切られるのだ。
信じなきゃ最初から裏切り事態が存在しないのだから。
そうしなきゃ、やって行けなかった。
人として、人間としてこれからもやってかなきゃ行けないのなら、期待は己の希望であって、相手に求めるものじゃ無いと言う事を。
何も信じない、
誰にも期待しちゃいけない。
そうすれば裏切りは起こらないし、人を恨む事も何かに失望する事だってないのだから。
だから…。
多分直ぐ離れて行く。
俺みたいなのと一緒に居たって何も面白くなんて無いから。
きっと今は珍しがってるだけ。
だって俺は知ってる、
同期のメンバーの中に居る貴方を。
何時も何処でだって貴方が中心な事を。
皆と笑っている事を…。
皆とふざけて遊んでる姿を俺は幾度と無く眺めていたから。
だからね、もう良いからさ…。
皆の所へ行きなよ、ね。
俺の事なんてほっといてさ。
大丈夫、今ならまだ、
大丈夫…、
大丈夫……。
大丈夫………。
バイバイ。
今日で終わりにしよう。
そう思って貴方から視線を外したら腕を掴まれて、
「ねぇ、ラーメンでも食ってかない？」
って貴方は俺の腕を取ったんだ。
ねぇ、分かってる？
そんな事したらさ、
俺、
貴方の事を期待しちゃうよ。
もしかしたら、友人になってくれるんじゃないかって…。
良いの？
ねぇ、良いの？
本当に、良いの？
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YUY(プロフ) - 汐さん» 見て頂きありがとうございます。うん、イメージ的に真面目な子ほど、分からないんじゃないかな？って。(笑)後半も後５日ですね。待ってて頂ければ幸いです。たまには明るいの書きたくて。(笑)あの子が楽しそうなのが一番！感想ありがとうございました！！ (2015年6月12日 6時) (
レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
汐(プロフ) - ああー、翔潤の慌てっぷりもかわいいけど、大野さん相葉さんのわかっちゃうかんじもまた、愛を感じますね…！やっと来た、あの子のお誕生日、楽しく読ませていただいてます。 (2015年6月11日 23時) (レス) id: 9e1bb7f1b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2014年11月25日 15時
