雪の功罪3 ページ13
「あれ？早っ！？」
「…っ、はぁ、はぁ、っとに貴方のせいですから……っ、はぁ…」
「えっ？あ、ごめん…。ゆっくり来てくれて大丈夫だったんだけど…」
「…はぁ、そう言う事じゃ無くて…っ、何で貴方はこんな所に居るんです！」
こんな寒い夜、雪の降る中わざわざ外に居るなんて…。
「んーさっきも言ったんだけどね、見せたいものがあってさ。あ、でもニノがこんなに早く来るなんて思ってもいなかったから…あと10分位かな？」
白い息を吐き出しながら笑う貴方。
そんな暢気な様子が俺の気持ちを波立たせる。
「…っ、そんな事聞いてるんじゃ無くて…、お願いですからこんな寒い外で待つのを止めて下さい！！」
「え〜、あ、うん。ごめん。寒かったよね？」
「っ、そうじゃ無くて…！貴方はもっと自分の体の事を気遣ってあげてくださいって言ってるんです！こんな所で待つなんて…風邪引きますから…」
人の事だと一杯気ばかり使う貴方。その分自分の事には無頓着だから。
だから俺は貴方を見てるとどうしようもなく不安になるんだ。
明るく笑えば笑うほど無理をしているように見えて。
貴方は周りばかりを見て、自分を見ようとしないから…。
だから………。
「だから…。だから、本当に嫌なんです！貴方は…。」
心が痛い…。
「え？」
何時もなら冷める気持ちが押さえ切れない…。
「貴方と居ると不安の方が多くなって…。大丈夫だろうか？また無茶してないだろうか？って。そんな事ばかりが頭を過る。そして何時も、何時も………。」
心が、気持ちが………。
「…ごめん…」
「…何に…謝ってんですか？」
「ん、分かんない。分かんないけど、俺がニノを戸惑わせちゃったのは分かったから…。」
「それじゃ、ダメなんですって！俺が言いたいのは！貴方はもっと自分の事を教えて下さいって言ってるんです。こんな寒い、それも雪の降る中に居るなんて！…が、…ますから…」
「…えっ？何？」
「…俺が！俺が待ちますから！！貴方が言ってくれれば何時だって、何処にだって行きますから！…だから…だから…」
昔、出逢ったばかりの頃。
俺は誰とも話す事が出来なくて…。
俺は一人で良い、誰かと居る事を頑なに拒んでいた俺に、貴方は…。
同じ電車だと言うだけで、俺に話かけ、笑って「一緒に帰ろう」と誘ってくれて。
俺が何も口を利かなくても貴方は隣に居てくれて。
毎日、
毎日、
俺がしゃべらなくても貴方が「一緒に帰ろう」って誘ってくれた。
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YUY(プロフ) - 汐さん» 見て頂きありがとうございます。うん、イメージ的に真面目な子ほど、分からないんじゃないかな？って。(笑)後半も後５日ですね。待ってて頂ければ幸いです。たまには明るいの書きたくて。(笑)あの子が楽しそうなのが一番！感想ありがとうございました！！ (2015年6月12日 6時) (
レス) id: dde059238c (このIDを非表示/違反報告)
汐(プロフ) - ああー、翔潤の慌てっぷりもかわいいけど、大野さん相葉さんのわかっちゃうかんじもまた、愛を感じますね…！やっと来た、あの子のお誕生日、楽しく読ませていただいてます。 (2015年6月11日 23時) (レス) id: 9e1bb7f1b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2014年11月25日 15時
