ねこ。9 ページ30
「それがいつ頃からでしたかな？ある一定の時間だけ、その塀に上がる様になったんですよ。」
「？！」
「最初はただあの時間はあそこの方が暖かいのかと思って見てたんですけどね…。」
曇って居ても決まった時間になるとフラフラ歩いてゆく友達にご老人は興味本位で観察を始めた。
「てっきり可愛い女性の方かと思い、淡い期待しておったんですがね。」
「ご期待外れでスミマセン。」
俺がやって来たと言う話だ。
つまりあいつは最初このご老人の友達として此処へやって来て、たまにこの道を通る俺に興味を抱いた。まぁ日中人通りなんて皆無だからだろう。
そしてまんまと俺が引っ掛かり、興味を持ちそれをまたこの人が縁側から見ていたと言う訳だ。
「でしたら、今日みたいに声を掛けてくれれば良かったのに。」
何故今更なのだろうと口にしたら、
「そしたら貴方がもう来ない気がしまして」
「それではあの子に怒られてしまう。」
と言葉を告げられ。
確かに自分ならその可能性は否定出来ないと納得した。
出会って数分。この人からしたらもう少し多いのかもしれないが、話した事も無い相手をよく其処まで理解出来たと感心した。
年の功と言うやつか？
いや。
それだけでは無いだろう。
その瞳。
その笑みはとても見覚えのある表情で。
貴方の瞳。
何時も隣でフニャリと崩すその相貌がダブって浮かび、
嗚呼
だからなのかと納得するのであった。
「………年を取ると、フニャリはクシャリになるんだな。」
「？何か言いました？」
「あっ！い、いえこちらの話です………。」
年を取っても耳は良いらしいから、気を付けよう。
まぁ貴方は根本から聞いていないんでしょうけどね。
じゃあ認めたくは無いが、あいつと似ていたのは俺の方だったのかと思うしか無く。
「ねぇ、そうだったでしょ。」
と、隣で笑う貴方が浮かんだ。
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YUY(プロフ) - ちえさんさん» 難しい話だよね。本当は色々後書きがてらに書いたのですが(笑)あそこが一杯になってしまったので載せらなかったので、またその辺も話としてまとまったら載せてみますね。(笑)やっぱり考えちゃいますよね。なんかもう一本相手変えて書けるかも。(笑) (2017年1月30日 22時) (
レス) id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます。私もたまに考えます。で、５人の中で一番最初って、二宮さんかもって思ったりします。生きることにも執着しなさそうで。そんなこと、ないんでしょうけどね〜 (2017年1月30日 21時) (レス) id: 6340fc5030 (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - あんずさん» ありがとうございます。タイミングと翔さんが一番考えそうかな？って思って誕生日にしては重かったなぁ。(笑)でも楽しんで貰えたなら良かったです。やっぱり気になっちゃうのよね。彼等を見てるとね。またたま〜にやっちゃう系かもしれませんが見て貰えたら幸いです。 (2017年1月30日 4時) (レス) id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
あんず - ラジオで聴いて私もちょっと気になりましたが、あらためてお話で読むと泣きそうです…！テーマは哀しいですがとても素敵なお話だったので思わずコメントしてしまいました。 (2017年1月30日 1時) (レス) id: 3862def4f9 (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» ありがとうございます！そう言って貰えるとありがたい。(笑)ね、本当最後前にふるさと歌うよね？多分。その辺りがやりきった感が出るかな？って思ってます。(笑)やれば出来る子！楽しみにしましょ！！ (2016年12月27日 12時) (レス) id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2015年9月26日 13時
