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黒須は兎に角離れたい一心で駆け出して、気付くとテント最深部へと辿り着いていた。
そこはあきらかに他とは違う重々しい空気の漂う一角であり、間違いなくノゴーン・ベキの寝室だと思われた。
黒「…。」
考えてみたら今まで何故この部屋の存在を気にしなかったのか？(多分珍獣相手に手一杯でそれどころでは無かったのだが。)
テントの創始者であり乃木の父親でもあるノゴーン・ベキ。彼がここで何をし、何を考えて来たかがそこには詰まっている。
テント本部は場所を特定されない様たびたび移動はしていたらしいが、それでも備品等ずっと使われてきた事は短い暮らしからも理解出来た。
黒「…ベキの秘密…。」
黒須の額に汗が滲んだ。
もう知る必要は無い彼の秘密がそこにあるのかもしれない。いや、ベキはこの地を離れると決めた時点で大事な物は総て廃棄しているだろうと想像はつく。
だがしかし。
黒須は扉のノブに手を掛けた。
重要な物は残されて無いかもしれないが、これだけの組織を指揮してきた人物がどんな部屋で過ごしてきたか。
質素倹約を旨とし１部の人間だけが富を得る事を否としてきたテントナンバーワンの暮らしがこの先にある。
そこで生れ悩み、そこで考え決断さられてきた物事が幾つあっただろうか？
そう考えるだけで、黒須の体温は上昇した。
既に先程のダメージは消え去っていた。(マタシチの部屋。)
緊張で生唾を飲み込んだ時、遠くから足音と二人の話し声がが聞こえた。
黒「っつ？！」
きっとマタとシチが探しにきたのだろう。
考える余地は無かった。
もし見付かっても、「迷いこんだ。」と言い訳すればいい。特に疚しい事な無い。
あの男がどんな部屋で生活していたかを知りたいだけ。
黒須はそう自分に言い聞かせるようにして、扉を開くと音を立てずに忍び込むのだった。
黒「…。」
暗闇の中でも分かるガラリとした部屋。
かすかに換気用の窓から伸びる月明りがベキの机を照らしている。
黒須の位置からは分からないが、机には写真立てらしきものが置かれている。
きっと亡くなった奥さんの写真だろう。
彼女の言葉がベキを動かし続けていたのだから当然だろう。
黒「？」
ふと黒須は視線を机から壁へと向けていた。
何か感じる。
グルリと部屋を見渡した。
やはり変だ。
得も知れぬ恐怖が黒須を襲うのであった。
続く。
いい加減終わりたい。(笑)
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YUY(プロフ) - ちえさんさん» アニメ化？か？とかもありますが、何にしても楽しみ過ぎるますね。いや〜早くビジュアルを見たいですよね。 (3月7日 19時) (
レス) @page26 id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - 情報解禁は遅くなるでしょうが、楽しみですねぇ。アクションがある妖精だと嬉しいなwww (3月7日 17時) (レス) @page26 id: 9add11b86c (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» 流石にあのタオルを剥ぎ取ろうとする行為はアウトでしょう。(笑)また中丸君の「危ない危ない」がいい味出してくれてましたよね。 (2月17日 15時) (レス) @page25 id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - きゃー卍危うし、気をつけて〜！それにしても毎朝のWおはよ〜と温泉でのイタズラ。翔ちゃんが心配するのも仕方がないかな。藻屑になった後、復活出来るかなぁ… (2月16日 21時) (レス) @page25 id: 9add11b86c (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» こちらこそ。ジタバタを見た瞬間にワンコが毛を逆撫でてジタバタしてる姿を想像してました。(笑)ジタバタニノちゃんを見てみたい。 (1月11日 22時) (レス) @page22 id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUY
| 作成日時：2023年6月17日 12時
