in 楽屋裏と外9

それは？ 緑黄 ページ50

智翔潤「？！これは…。」

その瞬間、場所は違えど３人は同時に全く同じ事を思った。

智翔潤「…絶対そうだ。」

と。

そしてその発見は視聴者達の回りでも噂となり、二宮も知ることとなったのである。

和「何やってんだよ、本当に…。」

＊

それは遡る事１年以上前。
その日どう言う流れでそうなったかは定かで無いが、二宮は撮影終わりに直接相葉宅へ向い酒を飲んでいた。
映画の撮影は順調で、また楽しい現場であった事も二宮の気を緩ませたのかもしれない。昔からずっと隣に居た男との久々の飲み会に、普段より酒のペースが早くなっていた。そこへ撮影の疲れが一気にやって来るのは当然で、酔いは普段より早く訪れていた。

雅「ニノちゃんニノちゃん。」

和「…なゃに？あいばしゃん、これぇ呑む？」

そう言って、飲みかけのコップを差し出す二宮。こうなったら完全に酔いが回っている事を教えてくれた様なもの。
明日も昼から仕事である二宮の事も思い、差し出されたコップを受け取り代わりを渡した。

雅「ニノ、ニノちゃん。お水。」

和「んーっ、…らない。」

雅「ダ〜メ。明日も仕事あるんだから今日はおしまい。分かった？」

和「らいじょうぶ、らいしょうぶ。あしゅはほとんとうごきなゃいから…。」

そう言って渡した飲みかけの酒にもう一度手を伸ばそうとした時。

和「…あ」

雅「ち、ちょ…！」

目の前に置かれていたコップの水をまともに被ってしまったのである。

和「あぁ〜ぁ…。」

雅「あぁ〜ぁじゃ無いって、それ衣裳でしょ？」

普段二宮が着ている服には程遠い洒落たシャツに、相葉は部屋に入って来た時から気になっていた。幸い被ったのは水だから変な染みは出来ないだろうが、それでも慌てて脱がせようと手を伸ばしたが。

和「らいしょうぶ、もう終わったかりゃ。」

雅「買い取ってきたの？」

和「…？しらなゃい…。」

雅「知らないって、ニノ？ニノちゃん？ちょ、そこで寝ないの！ねぇ！！」

和「…あいばしゃん…。」

雅「ん？」

和「えっち。」

雅「なんでだよ！！」

和「服〜。」

雅「これはお前が水こぼしたから。」

仕方なく俺が脱がせてやってんだよ！と、続けたかったのだが。

和「…。」

雅「ニノ〜、ニノちゃん？」

和「zzz…。」

二宮は相葉の腕の中で完全に寝入ってしまい、翌朝は相葉の服を借りそのままだった事を１年後、知ることとなったのである。


続く。

新しくなりましたが続きじゃなくてすみません！

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