検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:11,165 hit

匰の中で(2) ページ45

ドアのそばまで御幸くんが来てる気配が分かる。
私は少しだけドアを開けてそして、御幸くんの腕を掴んで引いた。


「お?お、おっと」


ドアを閉めて抱きつこうとしたけど、抱きしめてきたのは御幸くんが先だった。


「ゴメン。オレ、間違ってたわ」


「メロディーラインを?」


「は?え?間違ってた?や、さっき一回聞いただけだからなだけだからっ!」


ふふふ、ははは、と、二人で笑う。そう。たったこれだけのささやかな時間がほしかった。


「もう、今日、仕事行かなくて良くね?」


「長澤さんと初共演だから、本当は凄く行きたかったの」


「は?長澤ちゃんと共演?!行けよ。早く行け」


二人で声高らかに笑う。
軽いキスがおでこに落ちてきた。私は上目遣いで御幸くんを見ると、御幸くんはニッコリと微笑んだ。



「好きだよ」



胸がジンジンと滲むように痛い。
好きって、御幸くんが私を好きって。
言ってくれた。言ってくれた!

さっきまで塩っぱくて鬱陶しかったはずの枯れ果てたはずの涙が、今度はサラサラとせせらぐように流れる。



「私も好きです。御幸くんが好き」



御幸くんはもう一度ギュッとしてくれて、そして言った。



「覚悟しとけ」

全部無視(1)→←匰の中で(1)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
134人がお気に入り
設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ほさつ1秒83 | 作者ホームページ:https://twitter.com/hosatsu1_83  
作成日時:2021年8月29日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。