F.P.T (6)

episode G ページ43

ジ｢何かあったらすぐ電話しろよ？それから、病院行く時はヌナかオンマに電話しろ。病院以外は出掛けんなよ？｣

｢分かったからもぉ〜行ってらっしゃい！｣


ちょっ、まっ！！


バタンと豪快に、玄関が閉められた。

せめてひーくんにちゅーさせろよ…！




Aが臨月に入って、いつ産まれてもおかしくない状況なのに
怒涛のスケジュールは暇を知らないらしい。


しかも今日から、一泊二日で日本。

前から決まってた事だし行くけど…気になって仕事になんねぇぞ。
こんなんだけど、いいの？


マ｢まぁそう言うなって。俺も行きたくないんだから。｣

ジ｢新婚なのにな(笑)｣


日本へは、単独でパーティーに招待された。だからマネージャーは渋々俺と同行。

これもちゃんとしたスケジュール。




で、

毎回思うけど、こうゆうのってどっから情報漏れてんの？
俺、ツイートまだしてねぇぞ。

結構前からふつふつと思ってたけど…


内部告発か？
だっておかしいだろ。


はいはい〜ジードラゴンですよ〜撮るなよ〜載せんなよ〜って、そそくさといつものように空港から脱出して、用意されてるバンに乗り込んだ。



はぁ…もう既に疲れた。



Aに電話しよ。


ジ｢もしもし？病院どうだった？｣

『もしも…こるぁあ！ひーくん、それダメパパのだから！パパ怒るから！！｣


何だ？笑
ひーくんを怒ってるのは分かる。
電話に出ても度々ある事だし、別に慣れてるけど…


今、ガッシャーンってすげぇ破壊音が…


ジ｢今の何の音？｣

｢…あぁーーーっ！！｣

ジ｢おい！何の音だよ！？｣

｢わ…ごめんジヨン君…｣

ジ｢転んだのか！？大丈夫か！？ひーくんは！？｣


尋常じゃない俺の声に、マネージャーが運転手に車を停めるように促す。



｢どうしよ…ひーくんがジヨン君の仕事部屋に入ってね、何か音楽の機械みたいなのが床に落ちて壊れたっぽい…何か取れちゃった(笑)｣



！？

何だと…！？


Aが言う、機械みたいなのは、それだけで十分伝わった。

何か取れたって…もうそれ、完全にアウトだな。笑


まぁ家用のPCじゃなくて、まだ良かった。
また買えば済む話だし。


それに、普段からひーくんはその機械狙ってたもんな〜(笑)
ちゃんと保管してなかった責任もある。



ジ｢2人共怪我はないのか？｣

｢全然。で、何の用？｣

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