F.P.T (6)

episode A ページ24

ヤバい。厄介な事になった。

何でこんなに早いの？
9時は回るって言ってたのに、嘘だったの？
予定狂うじゃん！

しかも場所が場所なだけに、周りが騒がしかったのにも関わらず
咄嗟に家とか言っちゃったし。笑

だってまさか、家に居るとは思いもしなくて。



｢ひーくん、パパ帰って来たみたいだからダッシュするよ〜｣

まぁ抱っこ紐だけど。


とりあえず、大通りまでダッシュ。


だけど、こんな時に捕まらないのがタクシー。

ったく、何処に目つけてんのよ。
さっきからことごとくスカされてる。



〜bb…


そうこうしてたら、ジヨン君から電話！

とりあえず…無視。

とにかくタクシーを捕まえて、いかにも帰ってるよ？ってのを醸し出さないと。
せめてタクシーの中で電話に出たい。

大体は何言われるか想像はつくしね。



〜♪

〜♪

〜♪

〜♪


ッチ。しつこいな。

はぁ〜…


｢もしもし？｣

ジ『どこ？』

｢今からタクシーで帰るから。｣

ジ『だから場所どこだって聞いてんだよ！！』


わ…

めっちゃ怒ってんじゃん。
声おっきすぎるし。


渋々場所を伝えれば、迎えに行くからそこ動くなよって、これまた怒鳴られて切られた。


そんな怒ってるの剥き出しなのに動くなと？
逃げたくなるんですけど…


ん？

5分ほどした時、遠くのほうでキキキキキィーって急ブレーキみたいな音。

事故？

…それと、何処からともなく…轟音？



…まさかね。

こんな目立つとこにあの車では来ないよね。さすがに。

いくら何でも、そこに自覚はあるはず。








でも段々近づいて来る音に



不信感が否めない。


ソワソワ…ソワソワ…



キキィィィ…！！




げっっ…！


最っ悪。




チラッと見なくても分かる。




ジ｢おい。｣


！？



しかも降りて来たし…！！


ちょっ、何で！？

色々言ってやりたい言葉はあるけど、とりあえずジヨン君をグイグイ押して車に追いやって

あたしも隣に乗り込んだ。



舌打ちをしながらも発進したから、そこで初めてホッと胸を撫で下ろす。


っふぅ〜……






しばし、無言。









ジ｢お前さ…今生理中？｣

｢え？生理！？｣


生理って


あの生理だよね？苦笑



第一声は何言われるんだろって思ってたら全然見当違い。


｢生理？｣

ジ｢生理中？｣



……え？

どうゆうこと？？

話が掴めない。笑

episode G→←episode G

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す