【すとぷり】ギターを奏でる君の隣で 【ころん】

35話 ページ37

Aside


体育祭前日。今日は最後に曲を合わせないといけなかったけど、ころちゃんがいない。


休みなのはクラス同じだから知ってたけど、先生は理由を教えてくれなかった。


ななもり｢おー、揃ってる揃ってる！｣


部室に入ってきたななもり先輩とジェル先輩は、私たちを見て言った。


莉犬｢あれ？さとみ先輩は…？｣


ジェル｢保健室。｣


るぅと｢体調悪いんですか…？｣


ななもり｢…んと、、さっき授業中倒れちゃってね。｣


倒れた…？
さとみ先輩が？


体育祭実行委員長の仕事が、、忙しかったとか？


ジェル｢…で、俺らさとみくん見てなあかんから、、｣


A｢わかりましたっ！！明日の準備は私たちに任せてください！｣


ななもり｢ごめんね…。｣





ななもりside

保健室に入ると同時に、さとみくんは目を覚ました。


さとみ｢…ここ、どこ。｣


ジェル｢保健室やで。｣


さとみ｢…俺、、倒れた？｣


ななもり｢…うん。栄養失調と寝不足による疲労と、ストレスからだって。｣


さとみくんは、弱々しく笑った。


さとみ｢めんどくさくてご飯食べてなかったんだよね‪w忙しくてあんま寝れなかったし。｣


ジェル｢…ストレスは？｣


さとみ｢…。｣


さとみくんは、昨日あったことを話してくれた。
ころんが、今日休んでいる理由まで。


ななもり｢そっか…。｣


さとみ｢なんで俺、手紙渡さなかったんだろう。｣


さとみくんの口から、後悔がぽろぽろと出てくる。
俺がもしさとみくんでも、同じことしてたと思う。


ころんが辛いのはもちろんだけど、ころんが知らないことを知ってて隠し続けてるさとみくんだって、相当辛いだろう。


ジェル｢…ほら、明日体育祭なんやから。さとみくんは休んどき？｣


さとみ｢ん…。｣


俺はこっそり保健室を出て、スマホをつけた。


ななもり｢ころん、、さとみくん倒れた。｣


ころん『…は？』


ななもり｢さとみくん、疲労とストレスで倒れた。｣


ころん『今どこ！？』


ななもり｢保健室。｣


ころん｢…そ。父さんに連絡しとくよ。｣


本当は、めちゃくちゃ心配してるくせに、昨日怒ってしまった以上プライドが邪魔してるんだろう。


俺にも、できることがあればいいのにな…。

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