第32話 ページ33
A視点
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食堂
ベル「あ、A校長先生が上がって来たよ。静かにしないと。」
そう言われて前の舞台を見ると白髪の老婆が上がってきた。
とても厳かな顔でその人が舞台に現れるとさっきまでうるさかった食堂は一気に静かになった。
校長「…静粛に。全学年に緊急通達があります。
現在7年生狩人科を中心に感染率の高い風邪が流行っています。
感染拡大を防ぐ為に生徒らのソーシャルディスタンスの心掛け、体調不良の申し出などが重要になります。
そして保健室は今、感染者の隔離所として利用されており如何なる理由でも中へ入ることを禁止します。風邪以外の保健室の利用には職員室を利用しなさい。
又、生徒会には感染拡大を防ぐ為の取り組みについて後程、説明するので会議室1に集合して下さい。
繰り返し伝えますが現在流行っている風邪は感染率が極めて高い為、生徒同士の接触を避け、体調不良をすぐに申告しなさい。
今回の連絡は以上となります。」
そう言うと校長先生は静かに舞台から降りた。
ベル「…何その連絡…初耳なんですけど…?」
ベルは困惑した様子で少し不服そうに言葉を漏らす。
周りも同じような雰囲気で校長が舞台から降りても周りは静かでヒソヒソと話す声が聞こえるだけだった。
??「…その連絡通りなら、禍乃保健室に行った方がええんやない?」
そう黒髪に獣耳を持つメガネの男子が言ってきた。
禍乃は顔色がさっきより悪く、「うん、そうだね。」と小さく呟くと立ち上がり保健室に行こうとした。
A(大丈夫かな…良くない予感がする…)
そんなことを禍乃の後ろ姿を見ながら思った…
A視点
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廊下
お昼を食べ終わった私達は各々の予定の為に席を立った。
私も部活へ行こうとしたが、校長先生の緊急通達のせいでそれも中止になってしまった。
A(今から寮に帰るのもいいけど、まだおやつの時間にもなってないし…)
そんなことを考えているとAは廊下の奥に見覚えのあるある人影を見た…
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作者名:うめ | 作成日時:2022年8月2日 0時