�� ページ15
―10年前
私のお母さんはとても小柄だった。
150cm位しかなかったから
180cmくらいあるお父さんとはすごい身長差で
昔からお似合いだった。
お父さんはホテルを経営する、いわば「社長」で
昔から仕事で帰りが遅かったし
今思えば、お母さんとお父さんが話してるところを
私はあまり見たことがなかった。
お父さんだけが忙しいだけじゃなくて
お母さんもまた、忙しい人だった。
朝早く起きて父と私のご飯を用意して
私が学校に行くと
お母さんは職場に行って、
いつも帰りが7時過ぎだったから
私はよく、親戚の家に行ったり
お家で一人で過ごしてた。
そんなお母さんは、いつも晩御飯のあとに
私とお話しする時間を作ってくれた。
「あのね…お母さん」
母「ん？どうしたの？嫌なことでもあった？」
「…お父さんのお誕生日…もうすぐだね」
母「…そうね〜、お祝い…しよっか！」
「…する！！」
母「じゃあ、お父さんには早く帰ってきてもらわないとね」
母「お母さんのいうことはね、
お父さん聞くから
…任せるのだ！」
「ありがとう、お母さん！」
父の誕生日を家族3人でお祝いしたことはなかった。
なぜなら、父の帰りが遅くて
私が起きていられないから。
でも、私はその日は絶対に起きる！
そう決めて
お母さんと、一緒にお父さんの誕生日プレゼントを買って
私の部屋に隠しておいておいて
今日の夜は、
お父さんのお誕生日会！！
当日の学校からソワソワして
たのに
私のお母さんはその日、死んだ。
予約していたケーキを取りに行った
昼間の時間に。
発見されたときにはもう
息をしていなかったらしい。
…
「1階です」
…
何度も、
運転手が憎いと思った。
何度も、
私がお誕生日会をやろうなんて
言わなければ
お母さんは、まだ生きていたのかな
とか。
そこから、
世界が、からっぽになった。
…
「…はぁ」
…
思い出すと、悲しい気持ちになる。
「…」
「え…おはよう」
玄関から出ると
佐久早くんが、家の前に来ていた。
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夜那 - 私占ツク創作の名前でやってるんですけど主人公の妹ちゃんの名前一緒でびっくりしました…漢字も一緒… (2021年8月13日 15時) (
レス) id: 2e6e4d5ff3 (このIDを非表示/違反報告)
お日向ぼっこ(プロフ) - 43読んでます！墨田区地元なんでにやけちゃいました笑笑 (2021年7月29日 8時) (レス) id: c5d59fd6db (このIDを非表示/違反報告)
麗 - 16ページ は？」 …そういうのは、、 の あとにも」があるので一つは不要かなと思います (2021年3月17日 19時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：げんまいちゃ。 | 作成日時：2020年11月14日 16時
