トランジトリー【東海オンエア】

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「それでは、お披露目会です」

虫眼鏡さんの声と共にみんなで一斉に拍手をする。
結晶作りは無事にうまくいったのだが、理系チームがその上をいくものを出してきたらと想像すると緊張でいっぱいになりそうだ。

「まずは、理系チームからいってもいい？」

りょうさんが自信ありげに、というか既に勝ち誇った笑みを浮かべて言った。さとも同様に、じゃん、と結晶を取り出した。

「理系チームは、ミョウバンの結晶ですね。分かりやすいように、コーヒーで色をつけました」

「あー、まあまあ。そうだよな」

「え、なに、今回反応が微妙じゃない？」

虫眼鏡さんの説明に文系チーム全員で相づちを打つと、りょうさんがすかさず指摘してくる。だって、サイズがね？小さいんですもん。親指の爪くらいの大きさを自信満々に発表するなんて。

「ふふん、わしら文系の努力を見よ！」

「せい！」

「ええええ？！」

「まじ、え、本当に文系チームが作ったん？」

声高々に見せつけると、理系組3人とも想像以上に驚いていた。虫眼鏡さんは私たちが作った500円玉大の結晶をまじまじと見ている。

「てっちゃんととしみつが成長したのか、Aちゃんが優秀だったのか分からんけど」

「文系チームの勝利ですね！」

さとが宣言した途端、3人でハイタッチをした。

「Aも手伝ってくれたけどな、今回はてつやの手柄だぞ」

「そうだー見たか！」

としみつさんとてつやは興奮冷めやらぬ、といった感じで理系チームに自慢していた。りょうさんも最初は疑ってたけど何だかんだすごく嬉しそうだ。

私も、さとと笑いあって動画を締めた。

「ということで、今回は東海オンエアさんとのコラボ動画でした！
皆さんも、結晶作りに、チャレンジしてみてくださいね！」

「バイバーイ」

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