piece301 ページ1
.
私の拳は受け止められ、バーボンはお腹目掛けて殴ってくる。
直撃……無理無理バーボンのめちゃくちゃ痛いだろ！
ワイヤーを手放しお腹を片手でガードする。片手だったので多少お腹にも衝撃は来たが、怯むほどじゃない。
バーボンは次に足を払ってこようとしたのでジャンプして避け、その勢いで三角締めを仕掛ける。
「く……！」
バーボンはすぐに逃げ出そうとしたので、体を丸めて頭突きする。一瞬怯む隙に逃げ出そうと思ったのだが、バーボンは怯まなかった。
まじかよ！
頭突きをして逃げるつもりだったので拘束を緩めてしまい、バーボンは私の首元をガっと掴んだ。
あー、暗器あれば誰とでも戦えると思ってたけど、使えない相手だとミジンコみたいな存在だな、私。格闘戦も極めなきゃ。
そう思いながら太ももに手を伸ばしナイフを取り出すが、刺すのに躊躇した。そりゃそうだ。できれば傷は付けたくない。
バーボンはそれを見て逆にナイフを奪い、首を絞めたまま心臓の位置にナイフを当てた。
「抵抗すれば刺します」
その前に呼吸できないんだが。
バーボンから殺気はないので、下手に抵抗はせず離してくれるのを待つ。と言うか多分、私が気を失うまでこの状態のつもりだろう。
目を閉じないよう薄めでバーボンを見やると、バーボンは不思議そうな顔をして眉間に皺を寄せていた。
なんだ……？ てかヤバ、もう落ちる……。
スッと目を閉じた瞬間に、手が離され私は床に落ちた。
『ゴホッゴホッ』
空気がいきなり肺に通り咽ていると、バーボンが私の顔に手を掛けた。そしてビリビリっと音を立ててマスクを破く。
「べ、ベイリーズ……」
まさかのバレた。
「どうも……」
変声が切られている。
律が空気を読んで切ってくれたんだろう。
「なぜこのパーティーに？」
「……誘われたからですよ。バーボンは任務ですか？」
「えぇ……」
「すみませんが、連れに体調が悪くて先に帰ったと伝えておいてください。替えのマスク持ってきてないんです」
バーボンは戸惑いながらも頭を縦に振り、気絶している女性のポケットから何か取り出していた。
変装を解かれてしまったから警備の仕事はもう無理だ。さっさと帰って睡眠時間確保しよ。
あ、帰ったら休めると思ったら頭ボーっとしてきた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 739人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
9ねみ(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます！やっぱり書くのすっごく楽しいので、無理せず頑張ります！ (6月28日 16時) (
レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - わぁ！久しぶりの更新すっごく嬉しいです☺️これからも頑張ってください…ただ無理はなさらずご自愛ください…！！！ (6月27日 18時) (レス) @page40 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 天理さん» お久しぶりになってしまって本当に申し訳ございません。無理せず頑張ります！かならず完結させますので、ぜひ最後まで……！ (6月27日 17時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 理那さん» ありがとうございます！本当にありがとうございます！待たせてしまって本当に申し訳ございません。頑張ります……！ (6月27日 17時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 鹽（しお）さん» 何度も本当に申し訳ございません。待っていてくださるというお言葉が本当に温かいです……。必ず完結までは持っていきますので、ぜひ長い目でこれからもよろしくお願いします！ (6月27日 17時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：9ねみ | 作成日時：2020年6月30日 21時
