三代目死神が愛した＿＿。6【名探偵コナン×暗殺教室】

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　私が2人に警戒を向け続けると、理事長は言った。


「防衛省の陰の存在は知っているね？」
「……えぇ」
「その陰とちょっとした関りがあるだけです。パーティーに誘うようにと言ったのも、正確に言えば防衛省ではなく陰だ」


　陰……。どうしてここで陰が出てくる？
　陰の存在は防衛省内でも幻だとか言われてるほどの部隊で、外部の人がその存在を知ることはほぼ不可能。
　だが烏間室長はその陰と繋がっていて、浅野理事長はそこから知ることが出来たと考えられるから、敵である可能性は低い。


「……私はこの姿を防衛省の誰にも見せていない。どうして衣都羽が私だと分かったんだ？」


　防衛省ではなく陰という言い回し的に、烏間室長は理事長が動いてくれるとは知らなかったと言えるだろう。陰の独断であったため連絡もなく、こうして民間人を巻き込むような動きになった。
　だが陰と関りがあるからと言って、変装が見破られるのは有り得ない。衣都羽＝Aと知ってはいても、私が衣都羽だと自己紹介する前に見抜いてきたじゃないか。

　私の問いに、理事長はフッと笑った。


「1つ覚えておくと良い。陰が1番に守りたいのは君だ。君の様子はだいたい陰へと流れている」
「は……？ 私……？」


　全く予想だにしていなかったことを言われ、混乱する。
　私の行動は陰に筒抜けってこと？ 陰に衣都羽の変装はこれだと筒抜けだったから、浅野親子はこの変装が衣都羽であると知っていた……。
　って……え？ 陰が1番守りたいのが私って何？ どういうこと？


「ま、頑張りなさい」


　理事長は混乱する私を置いて歩き出す。浅野は理事長が去って行くのを見て、小声で私に聞いてきた。


「陰ってなんなんだ？」
「はぁ？ 知らないよ、こっちが聞きたい。浅野は知ってるんじゃないの？」
「俺が知ってるのは断片的にだ。Aが追っている組織の大まかな情報と、その恰好がAの変装であるということ。そして父(あの人)が陰を支配しようとしているということだけ。陰の詳細は何も知らん」
「支配……！？」


　はぁ？ 余計わけ分からん。
　私を守りたい……私の様子は大体流れている……。盗聴器の類は常に確認しているし、尾行されているということか？ 師匠の弟子である私の目を出し抜いて？

　私の行動を見張れる人なんて……あ。
　思い当たる人が1人、いる。




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