三代目死神が愛した＿＿。6【名探偵コナン×暗殺教室】

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　重役は数分経っても戻ってこず、私は蘭ちゃん達と仲良くならないよう毛利探偵とばかり話していた。たまに話に入ってくることはあるが、そこまで距離は縮まらない。
　話してる内容は今まで解決した事件についてなのだが、コナン君がいつも眠らせて推理しているため、ある程度の流れは話せても、中身が空っぽだった。
　コナン君がいなくなった後、毛利家大丈夫かなぁ。


『会場外で揉め事あったらしいのでそちらに向かいます。D地点空きます』


　毛利探偵の話を聞いていると、インカムからD地点が空くと連絡が入った。
　D地点……私の近くだな。
　多分誰かが補うだろうけど、一応気を張っておく。


「どうかしましたか？」
『あ、いえ。あまり会いたくない人を見かけたので……』


　一瞬だけD地点付近に目を向けたのだが、それを安室さんに見られてしまっていたらしく、誤魔化した。これだけの人がいるのだから、誰に目を向けていたとかは気付かないだろう。というか見ていたのは人じゃなく周囲なんだけどね。


「よぉ渚」
「あ、寺坂君とカルマ！」
「やっほー」


　聞き覚えのある声と名前だと思いそちらに目を向けると、寺坂が渚に声を掛け、傍にはカルマもいた。
　うっわ、寺坂じゃん！ 久しぶりだなぁ。そっか、カルマは官僚で寺坂は政治家の秘書なんだっけ？ 確か今は代議士目指してるって言ってた。そりゃここにいてもおかしくないわ。

　声を掛けたい気持ちを抑えて私は知らないフリを続ける。


『どなたですか？』
「潮田さんのご友人らしいですよ。寺坂と呼ばれた人は僕も初めてお会いしましたけど」


　毛利探偵に聞いたつもりだったが、安室さんが答えてくれた。変に避けようとすると怪しまれるか。
　カルマと目が合ったが、特に反応を見せずに視線を外したので、私だとは気付いていないだろう。


「カルマ達も来てたんだね」
「他の奴らも結構いたぞ」


　そう言って寺坂は腕を上げ、あちこちを指しながら名前を呼んで行く。


「奥田と竹林もいるし、茅野と杉野も来てる。あと五英傑もいたな」
「噂だと菅谷と三村、あとどっかのコネで堀部親子も来てるって。それと煮オレ箱で送りつけてくる迷惑人も来てるらしいじゃん」


　煮オレを箱で送りつけるって……え、私じゃん。
　何で来てること知ってるの？




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