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挨拶回りをしていると、とある人たちの方に向かっているのに気付いた。
今から離れるのは不自然。仕方ない、乗り切るしかないか……。
「鈴木さん、こんにちは」
「ん? あぁ、こんにちは」
「衣都羽さん、こちらは鈴木財閥の方です。こちらが会長の鈴木史郎さん、そしてそのお隣が娘さんの鈴木園子さん。それから……」
重役は、園子ちゃんと園子ちゃんのお父さんの紹介をすると、その隣で話を聞いている人たち5人に目を向けた。園子ちゃんが招待したんだろうけど人呼びすぎだろ。重役はその5人と知り合いではないため、園子ちゃんに紹介を任せる。
「こっちは親友の蘭。そこのおじさまは蘭のお父さんで、名探偵の毛利小五郎」
「あの毛利小五郎ですか! よく新聞でお目にしていますよ!」
「いやぁありがとうございます!」
「それでこのガキんちょは蘭の家で預かってる江戸川コナン君。この人は私達の高校の先生で、潮田渚先生。最後に、この人はおじさまのイケメン弟子、安室透さん!」
園子ちゃんと一緒に来ていたのは、コナン君含めた毛利一家と、安室さんと渚だった。なんか降谷さん、なんでいるのっていう所にいつもいるよね。なんで?
『私は桜間衣都羽と申します。翻訳家をしていまして、今日はこの方がご招待してくださったんです』
私も自己紹介をし、礼儀正しく腰から頭を下げ、お辞儀をする。
みんなの様子を窺ってみるも、誰も私に気付いていなさそうだ。というかガッツリ変装で気付かれてたらまずいんだけどね。
ここの全員の自己紹介を終えると、連れてきてくれた重役の方に着信が入った。
「すみません、少し離席いたします。衣都羽さん、あとで合流しましょう」
『はい。それじゃあ私は……』
「あ、一緒に行動しましょうよ! 誘われたってことは知り合い少ないでしょう? 一緒なら不安じゃないでしょうし!」
『いえ、1人でも……。ですが、せっかくなのでご一緒してもよろしいですか?』
私もこの場を離れようとしたが、園子ちゃんの誘いに乗ることにした。離れた方がバレる確率は下がるが、どうせ重役が戻ってくるまでの間なので大丈夫だろう。
「オッホン! 私、毛利小五郎と申します、何かあればぜひご依頼を」
ご一緒すると言えば、毛利探偵が隣に立ち名刺を差し出してきた。
距離近いっての。
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芹奈(プロフ) - ちなみに今は純黒の悪夢の所です、陰が活躍してきてて、予想が当たっていればいいなあと思いながら読んでいます!これからも更新頑張ってください! (2021年5月28日 8時) (レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
芹奈(プロフ) - コメント失礼します。面白すぎて1から6まで一気読みしてきました!そこで私の勘違いかもしれないのですが、陰の人たちってもしかして....あの人たちでは?と思ってしまいました...wたくさんの憶測を立てて読めて本当に面白いです!頑張ってください! (2021年5月28日 8時) (レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» ありがとうございます! 使わせていただきました! (2020年6月30日 21時) (レス) id: 2dcc01bb7f (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 9ねみさん» いーですよ!めっちゃ嬉しいです! (2020年6月30日 21時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» 夜空さん、Wikiの下り、続編のQ&Aで使ってもいいですか? (ネタがなくて続編出すのにてこずってるなんて言えない……) (2020年6月30日 20時) (レス) id: 2dcc01bb7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9ねみ | 作成日時:2020年6月5日 22時