piece284 〃 ページ34
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キュラソーは俺を見ると、頭を下げ丁寧にお辞儀までしてきた。
暴れたとかでもなさそうだし、性格の不一致か?
「悪いんだけど、今から少年探偵団の様子をカメラで撮ってきてくれないか?」
「少年探偵団?」
「あの子達の元気な姿を見られたら、貴方たちに全て従います」
あーなるほど、条件を出されてすぐそこにいた俺を呼んだのか。
少年探偵団って、江戸川コナンの周りにいる子ども達だよな? キュラソーと関わり持ってたのか。
「俺は他にも話聞かなきゃだから、頼めるか? 無理だったら別の誰かでもいいんだけど……」
「いいよ。俺行くよ」
「ありがとうございます。お願いします」
キュラソーは申し訳なさそうに眉を下げ、再び頭を下げた。こんな礼儀正しい女性が世界規模の犯罪組織にいたって考えると、怖いなぁ。
いや、大女優のクリス・ヴィンヤードも組織の一員で、しかもボスと何か深い関係があるっていうもんな。人は見た目や肩書で判断できない。
俺はすぐに支度を済ませ車を飛ばす。今らならちょうど学校の帰宅時間だろう。
学校近くに車を止め、ビデオで通話を繋げる。元々写真や動画に収めるつもりだったが、どうせならタイムリーな方がいいということで、電話を繋げた。
子ども達が出てくるのを待っている間、キュラソーと少年探偵団の出会った経緯を話してくれた。記憶喪失の際に一緒に遊んだんだそう。
組織の情報は吐いてくれないものの、一度も逃げ出そうとせず大人しくしているのは、子ども達の純粋な心に当てられ、組織に戻るなんて考えは一切ないからだと。
キュラソーが観覧車を止めた理由も、少年探偵団がそれに乗っていたからだと話してくれた。
Shade2の読みは当たっていたようだ。
「あ、出てきた」
俺はカメラを車の中から外に向け、子ども達を映す。こちらの画面に映ってるキュラソーは、安心したように穏やかに微笑んでいた。
子ども達の元気な姿が見れて本当に嬉しいんだろうな。
『あ、おい変装してるよな!? 逃げろ!』
「え?」
『ボウズに見つかってるぞ!』
Shade5にそう言われ、画面越しに少年探偵団を見る。すると、コナン君が俺を睨みながら歩いてきていた。
やっべ。
俺はすぐに車のエンジンを起動し、防衛省へと逃げ帰った。
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芹奈(プロフ) - ちなみに今は純黒の悪夢の所です、陰が活躍してきてて、予想が当たっていればいいなあと思いながら読んでいます!これからも更新頑張ってください! (2021年5月28日 8時) (レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
芹奈(プロフ) - コメント失礼します。面白すぎて1から6まで一気読みしてきました!そこで私の勘違いかもしれないのですが、陰の人たちってもしかして....あの人たちでは?と思ってしまいました...wたくさんの憶測を立てて読めて本当に面白いです!頑張ってください! (2021年5月28日 8時) (レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» ありがとうございます! 使わせていただきました! (2020年6月30日 21時) (レス) id: 2dcc01bb7f (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 9ねみさん» いーですよ!めっちゃ嬉しいです! (2020年6月30日 21時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» 夜空さん、Wikiの下り、続編のQ&Aで使ってもいいですか? (ネタがなくて続編出すのにてこずってるなんて言えない……) (2020年6月30日 20時) (レス) id: 2dcc01bb7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9ねみ | 作成日時:2020年6月5日 22時