三代目死神が愛した＿＿。3【名探偵コナン×暗殺教室】

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「……スコッチを殺したのはライだ。FBIのアイツなら殺さずに保護する事だって出来たはずなのに……なのにアイツは……。スコッチがNOCだっていうのは分かってますが、それでも……生きていて欲しかった」


　そこまで言って、バーボンはハッとする。
　“生きていて欲しかった” それは、組織の情報が漏洩してでも生きてほしかったと言っていることと同義。
　ジンが相手だったら拳銃を向けられていただろう。


「先程も言いましたが、疑ったりしませんよ。仲が良かったからこそ、NOCだったなんて受け止められないんでしょう？」
「……えぇ。すみません」


　バーボンの態度。話す内容。スコッチは本当に亡くなってしまったのかもしれない。それとも演技だろうか。……分からない。
　もういい。強引でいい。話しを切り上げなくちゃ。


「バーボン、この前ベルモットと喫茶店に行ったとき、来店音に反応していらっしゃいませって言いかけてたらしいじゃないですか」
「は？」
「恥ずかしいですね？」
「……忘れてください」


　重かった空気を軽くする。バーボンも話を逸らすことに賛同してくれたからだろう。
　……いや、もっとさりげなく話を逸らす方法あっただろ！？ 下手くそかっ！？


「ベイリーズは不思議な方ですね」
「なんです？」
「ジンのように冷徹非道かと思えば、今のように気を遣ってくれる。ベルモットが言ってました。あなたの傍にいると落ち着く、と。なんとなく分かった気がします」


　あーこの流れ、ハニトラくるな。
　私といると落ち着くからの擦り寄ってくるパターン。今お酒入ってるし、家だし、最悪ベッドに持ってかれる。


「私の第一印象、どんなでした？」
「ベルモットの言葉を借りて、人畜無害純粋無垢そのもの」


　え？ 四字熟語2つで言われてると思ってなかったわ……。人畜無害純粋無垢……。

　バーボンの意識は持っているグラスに向いていたので、私は気配を消して隣に腰かける。


「私も知人の言葉を借ります。警戒できない。怖くないって実は1番怖い、らしいですよ」
「っ！？」


　いつ立ち上がったのか、いつ隣に座ったのか。
　警戒していなかったから、意識していなかったから。
　気付かなかった。否、気付けなかった。
　心底驚いたことだろう。

　私はニコッと笑い、元座っていた場所に戻った。

　心臓バクバクだろうなぁ。いやぁ申し訳ない。と思いつつ少し楽しんでいるのは秘密。




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