三代目死神が愛した＿＿。3【名探偵コナン×暗殺教室】

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「童顔だからって子ども扱いしてくるし、いつも上から目線なんですよ。何様なんだって。
　腕は確かですけどタイミングがいつも最悪なんです。僕がハニトラしてターゲットを窓際に引き寄せ、そこを狙うのが大体の作戦だったんですけど、返り血が僕にかからないように狙うことだって絶対できるはずなのに、わざとぶっかけてくるんですよ。
　あとターゲットが僕の体を余計に触って来たりしてるのに撃つのが遅い。頭の回転が遅すぎるんじゃないですか？
　時には情報をまだ引き出せてないのに勝手に始末したこともありますし。その得られなかった情報を集めるのは僕なんですよ？ アイツのせいで倍の仕事をやらなくちゃいけないっていうのに、感謝の1つも述べず、謝罪もしない。協調性なんて皆無。ムカつくんですよ」


　……ごめん想像以上に愚痴がひどい。長い。赤井秀一何者。
　バーボンは饒舌にライの愚痴を語った。何か大きな原因があったわけでもなく、初対面から本当に馬が合わなかったらしい。

　思い出すだけで殺意が湧いてくるのか、お酒で誤魔化すバーボン。
　本当は好きなんじゃないかと思うほどライについて話していたバーボンだったが、しばらくするとその口がスッと止まった。
　ジンの時みたくいきなり潰れるのは辞めてよ？
　心配になりジッと様子を見るも、バーボンは少し目を伏せてまた口を開いた。


「スコッチもスナイパーだったんです。赤井……ライよりは劣りますけど、彼も腕は良かった。僕とライが喧嘩している時の仲介役はスコッチでした」


　今度は静かに話し始める。……降谷さんは律儀な人だ。話したくないなら話さなければいいのに。誤魔化す方法なんていくらでもあるでしょ。
　……違う。私が取引だと言ってしまったから。取引にライとスコッチの話を聞かせてほしいと言ってしまったからだ。

　取引とは双方の信用の上で成り立つ。決まったものを変更したり、求めていたものに漏れがあれば、それは今後の信用に関わる。
　情報を武器とする彼にとって、信用とは重要なものだ。組織の人間ならば尚更、その信用を落とすわけにはいかないんだろう。

　今更話さなくてもいいと言っても、逆に不信感を与えてしまうだろう。止めることはできなかった。いや、情けないことに止める言葉が見つからなかった。




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