三代目死神が愛した＿＿。3【名探偵コナン×暗殺教室】

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　ソーサーにカップを置き、ベルモットはいつもの表情に戻った。


「それはバーボンに聞いた方がいいわ。お互い毛嫌いしていたようだけど、バーボンとライ……それとスコッチと、よく同じ任務を任されていたから。
　教えてくれなかったら言ってちょうだい？ 私もデータをまとめておくわ」


　毛嫌いって……。公安とFBI仲良くしてくださいよ……。


「じゃあスコッチの連絡先、知ってたら教えて。その人にも話聞いてみたい」
「公安のネズミでもう消されたわよ。確か始末したのはライだったかしら」


　公安のネズミ……！？ でも始末したのはライ。FBIの赤井秀一。
　それならまだ……。


「公安のネズミをFBIが？ ライが逃がした可能性は？」
「ないわ。遺体処理の手続きをしたのはバーボンだから」


　でもバーボンは同じ公安。FBIと公安が協力して逃がした可能性は全然あり得る。
　……協力していればの話だけど。
　もしお互い身分を隠していたら協力なんてできない。協力できていなかったら、味方同士のはずの者に殺されたことになる。……最悪だな。


「ベイリーズ」
「ん？」


　ベルモットまでコードネームで呼び始めたので身構える。流れ的にも組織の話だろう。
　表情を変えたつもりはないが、スコッチの話を聞いてる時に何か失敗したか？


「前に組織の任務が全く回ってこないっていう話をしたの覚えてる？」
「えぇ」
「あれ、全部貴方の所に回ってるそうじゃない。バーボンから聞いたわよ」


　そう言ったベルモットは私を睨んできた。
　怒ってらっしゃる……。


「何か言うことは？」
「ごめんなさい」
「はぁ……。本当、貴方にそういうことはできないと思ってたのに」


　どうやらベルモットは、私に殺しをしてほしくないらしい。
　相手の警戒を解くために表情や所作に気を付けていたが、それがベルモットの良心に触れたようだ。


「謝ったがこれからも任務を誰かに譲る気はない。ベルモット、これは私の本心だからよく聞いて。貴方が私に殺しをしてほしくないのと同じように、私も貴方に殺しをしてほしくない。だから任務は絶対に譲らないよ」
「……本当、貴方ってズルいわね」


　ベルモットの罪が全て許されるとは思ってないし、日本を脅かす組織の一員なのだから、私も許すつもりはない。
　でも、だからこそ、これ以上罪を重ねないでほしい。




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※アニメでベルモットはスコッチの事覚えていませんが、覚えている設定にしています。

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