三代目死神が愛した＿＿。3【名探偵コナン×暗殺教室】

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　飲んでいたグラスが空になり、次はジンが飲んでいたものと同じものを頼む。本当はバーボンが飲みたい。
　あまり会話していないからか、ジンの飲むペースが上がったので私も上げた。

　私は基本的に、一緒にいた人と食べる物、飲む物を合わせている。
　そうしていれば好きなものや嫌いなものを特定されにくいからだ。好きなものや嫌いなものを知られていると、それを利用して何か仕掛けてくる可能性がある。中3の時、カエデが計画した巨大プリン爆発計画とかが良い例だ。
　そういう事でジンに合わせてるのだが、結構ハイペースで飲んでいく。
　ジンも結構お酒強いらしい。


「ジンの髪の毛ってサラサラだよな」


　ジンを見ていると、綺麗な銀髪が目についた。
　長い髪を指の間に通すと、絡まることなくスルッと通っていく。


「……ここまでサラサラだとは思わなかった」
「……俺以外にもいた。長髪の男」
「いた？」


　ジンは口元をニヤリとさせ、嫌な笑顔を浮かべて話していく。


「コードネームはライ。FBIの犬だった」
「だった、ということは？」
「殺したさ」


　……殉職か。
　所属している場所は違えど、同じNOCとして胸が痛んだ。今は順調に潜入できているけれど、やはり侮れない。
　あれ？ そういえば……。


「殺した人間のことは忘れるようにしてるんじゃなかったか？」
「奴は腕の立つスナイパーだった。……それと殺ったのは俺じゃねぇからな」


　自分の手で殺ったわけじゃないから、殺した実感がないってことか。
　スナイパーってことはジンと一緒……。


「仲良かったの？」
「まさか」


　違うけど覚えてるんだ。殺した実感がないと言えど、死んだ人は基本的に綺麗さっぱり忘れていると、ウォッカから聞いている。
　……殺した人を忘れるジンが覚えてる人ねぇ。


「その人の事調べてもいい？」
「死んだ人間を調べて何になる」
「気になるだけだ。思い出話でジンにそんな顔させるライって、どんな人だったのか」
「フン、勝手にしろ」


　よっしゃ。気になるから調べたいというのは嘘ではないが、組織の情報を探れる理由にちょうど良かった。
　これでパスワードの掛かった組織のデータも堂々と開くことができる。




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