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転び私に気付いた鷹岡は助けを乞うよう足へ縋ってくる。
「鷹岡、死にたくなきゃ私の情報を漏らすな。私のことは一切知らない。いいな? それくらいできるだろ? あと逃げずにこの場にいるんだ」
「わ、わかった! わかったから助けてくれ、頼む!」
やはり鷹岡は普通の一般人へ戻ったようで、体格は幾分か小さくなっていた。防衛省の訓練がなくなり10年弱。体を鍛えなかった証拠だろう。
鷹岡はひとまず逃げないだろうし、あとはあの2人を止めるか。
降谷さんはグリップの手が危険だと判断しているのか絶妙に避けてはいるものの、手への警戒を向けている分足の攻撃を受けてしまっている。対してグリップも、降谷さんの多彩な攻撃を食らわされ笑っている。ここまでやりあえる人が久しぶりなのか楽しんでるな。
私はタイミングを見計らって2人の間に入り、グリップの足と降谷さんの拳を受け止め戦闘をストップさせた。
「なにを……」
降谷さんは怪しげに私を見つつも手を引き、態勢を整える。
「すみません、ちょっと待ってもら」
「ベイリーズ……!」
2人とも私が間に入れば止まる思ったが、グリップは私の頭を鷲掴みにし徐々に力を入れてくる。頭がミシミシとなっているような気もする。
……痛いな。
「グリップ。死にたいか?」
ついつい死神として殺気を出すと、グリップは手を放しはしないものの力を緩めた。
「……どこかで見た風貌だぬ」
「あ、もしかして気付いてない? 久しぶりだし昔と違って化粧もしてるから気付かないか〜。ごめんね、おじさんぬ」
「ぬ……。お前」
「私の正体言わないで。彼には知られたくないから。で、ちょっと話聞かせてくれる?」
グリップは私が誰か分かったようで、頭に置いていた手を放してくれた。
降谷さんはこちらを睨みつけ警戒しているので、グリップが知人であることを説明し警戒を解くよう説得した。
グリップには私と降谷さんを、ベイリーズとバーボンとして説明する。
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9ねみ(プロフ) - 千々さん» コメントありがとうございます!文章の書き方など褒めて頂いて嬉しい限りです……!ありがとうございます!のろのろ更新続いてしまっていますが、最後まで楽しんでください! (3月4日 12時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - あまりに面白くて昨日と今日で一気読みしてしまいました!文章の書き方、心情描写、展開に至るまで全てが大好きです!実を言うとコナンに関してはにわか知識しか持ち合わせていないのですがこの作品を読んで原作に興味が湧いてきました!素敵な作品ありがとうございます (2月11日 9時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 聖奈さん» 聖奈さんありがとうございます!お待たせいたしました!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (12月29日 20時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 好きです!!!ほんっとに面白い!この小説に出会えてよかったです、最新楽しみにしてます頑張ってください(^^) (12月9日 23時) (レス) @page5 id: fdcdb1e8d6 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - ますしんさん» ますしんさん、ありがとうございます!書き方については度々悩んでしまうので、高度なんて言っていただけるなんてとんでもない励みになります……!大変嬉しいコメントを頂けたので、楽しんでいただけるよう頑張ります! (9月7日 1時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9ねみ | 作成日時:2023年8月21日 22時