piece429 ページ29
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哀ちゃんのお眼鏡にかなうような人、ねぇ……。
携帯を開き、E組Rineのトークをほんの少し遡ってみる。内容はシロが脱走したという情報について話し合っている時だ。
竹林伝手を辿ってシロを探したが、やはりそれらしき人物はいなかったな
愛美こちらも情報探りましたが何も……
信用できて使える研究員、ねぇ……。
ああぁいやだぁ。とってつもなく、嫌だぁ!
頼りたくないわけじゃない。巻き込みたくないだけ。
いやまぁ防衛省の護衛もつくし最前線で戦ってもらうわけじゃないから安全ではある。けどこんなこと友達として普通に巻き込めるわけがないでしょ……。
けど……彼ら以上に優秀な人材を私は知らない。
A、竹林、愛美トーク
A2人に話したいことがある。都合のいい時でいいから電話で直接話したい。
そう連絡をすると、ちょうど時間が空いていたのか帰宅する時間に2人は通話に出てくれた。
『お久しぶりですね! ぁ、えっと……』
「周りに誰もいないようならAでいいよ」
『はい! Aさん!』
『時間はあまりないから手短にお願いするよ、Aさん』
う〜なんかドキドキする。
けどやっぱ、私E組のみんな相手だと気抜けるなぁ。顔面ゆるゆるすぎ。今家だから全然気にしなくていいんだけど。
「あの〜、その、ですね。ちょっと……っていうか大分大掛かりなことに協力してほしくて」
『単刀直入に言うと?』
「アポトキシン4869っていう薬の解毒薬を研究してほしいのです」
『アポトキシン……ですか? 聞いたことないですね』
ここまで言ってしまえば後には引けないため、アポトキシンについて、開発者である哀ちゃんについて、組織の大まかな説明を2人にする。
2人は話の大きさに声を詰まらせていた。
「もちろん強制なんかじゃない。2人それぞれの意見を一番に尊重する。引き受ける場合でも断る場合でも、どちらでも2人の身の安全は保障する」
『私はやります』
「まな、み? よく考えて? 世界規模の組織を敵にするってことだよ……?」
『何もしなくても、その組織は敵ってことじゃないですか。私にできることがあるのなら断りません!』
そう言って愛美は通話を切ってしまった。
「え、ちょ愛美!? 切んの早くね!?」
と声に出してももうあの子には聞こえていない。
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9ねみ(プロフ) - 千々さん» コメントありがとうございます!文章の書き方など褒めて頂いて嬉しい限りです……!ありがとうございます!のろのろ更新続いてしまっていますが、最後まで楽しんでください! (3月4日 12時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - あまりに面白くて昨日と今日で一気読みしてしまいました!文章の書き方、心情描写、展開に至るまで全てが大好きです!実を言うとコナンに関してはにわか知識しか持ち合わせていないのですがこの作品を読んで原作に興味が湧いてきました!素敵な作品ありがとうございます (2月11日 9時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 聖奈さん» 聖奈さんありがとうございます!お待たせいたしました!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (12月29日 20時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 好きです!!!ほんっとに面白い!この小説に出会えてよかったです、最新楽しみにしてます頑張ってください(^^) (12月9日 23時) (レス) @page5 id: fdcdb1e8d6 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - ますしんさん» ますしんさん、ありがとうございます!書き方については度々悩んでしまうので、高度なんて言っていただけるなんてとんでもない励みになります……!大変嬉しいコメントを頂けたので、楽しんでいただけるよう頑張ります! (9月7日 1時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9ねみ | 作成日時:2023年8月21日 22時