piece427‐‐優秀な研究員 ページ27
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ジン達の凸から数日。
研究所にてデータを漁り、触手に関するデータを探るが一向に見当たらない。
ロックのかかっていない情報から組織の最高機密情報まで探したのに、だ。
伝言の裏を読み取り間違えた……? 削除しろという名目で組織の情報をすべて持ち帰れってことだったのか?
一応持ち帰るには持ち帰るが、これだけの量を持ち帰ってすぐに行動を起こせば組織に犯人は私だとバレてしまう。万が一組織に逃亡を図られた時、私が即座に切られることは避けたい……な、個人的に。上としては他に諜報員がいるからいいと思ってるのかも。
だがそんなに組織壊滅を急いで何になる? いや急ぎたい気持ちはわかるけど、何よりも重要なのは確実性。
それともシロの研究はまだ準備段階で、記録するに至るほど進んでいないのか?
集めた情報を元に研究所の場所、数も特定したが、どこにもシロらしき人物の記録はない。何ならボス本人に聞いて、まだ探せてない研究所があるか聞いたけど、その教えてもらった場所で全部だと言う。
全国各地どころか世界各地に組織が所有する建物があって、気持ち悪さを覚えた。
何度も何度もデータを読み返し頭を回していると、着信音が部屋に響く。
赤井さん?
「はい」
『俺だ。先ほど目を覚ましてな。直接話したいことがあるんだが、今からこれるか?』
「了解」
変装を施し病院へ向かう。最近手に入れたデータは、やはり莫大な量なため厳選することにしたため、まだ渡すわけには行かない。
他のFBIも待ち構えていると思っていたが、病室には赤井さんだけだった。
「目覚めて良かった」
「一度目を覚ましたんだがな。キュラソーにやられてしまったようだ」
おーおーおー、てっきりFBIが運んでた人物が組織の人間で〜とかそういう重要な話があるのかと思ったら、がっつり陰と出くわした記憶じゃん。
手刀で脳震盪を起こすくらいだから記憶は残らないと思ってたけど……。侮れないな、FBI。
「なにそれ、三途の川から追い払われでもしたんじゃない?」
「君はキュラソーの生死を確定付けていなかったはずだが。その発言はまるで、生死がハッキリしているような発言じゃないか?」
「え、なに。どういうこと? 生きてる可能性は0じゃないけど、正直あの状況から生き延びる方法があるかな?」
平然と私は嘘を重ねていく。味方だけど、これは防衛省の中でも隠さなきゃいけないことだ。
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9ねみ(プロフ) - 千々さん» コメントありがとうございます!文章の書き方など褒めて頂いて嬉しい限りです……!ありがとうございます!のろのろ更新続いてしまっていますが、最後まで楽しんでください! (3月4日 12時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - あまりに面白くて昨日と今日で一気読みしてしまいました!文章の書き方、心情描写、展開に至るまで全てが大好きです!実を言うとコナンに関してはにわか知識しか持ち合わせていないのですがこの作品を読んで原作に興味が湧いてきました!素敵な作品ありがとうございます (2月11日 9時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 聖奈さん» 聖奈さんありがとうございます!お待たせいたしました!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (12月29日 20時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 好きです!!!ほんっとに面白い!この小説に出会えてよかったです、最新楽しみにしてます頑張ってください(^^) (12月9日 23時) (レス) @page5 id: fdcdb1e8d6 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - ますしんさん» ますしんさん、ありがとうございます!書き方については度々悩んでしまうので、高度なんて言っていただけるなんてとんでもない励みになります……!大変嬉しいコメントを頂けたので、楽しんでいただけるよう頑張ります! (9月7日 1時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9ねみ | 作成日時:2023年8月21日 22時